「中小企業が使える」事業継続計画(BCP)策定の支援 受講報告~城南支部能力開発推進部主催~
令和4年3月2日(水)、オンラインで城南支部 能力開発推進部主催の「中小企業が使える」事業継続計画(BCP)策定の支援を受講しました。受講動機は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でBCP策定の支援ニーズが高まっていると考えたからです。
講義は、宿泊業などのBCP策定支援実績が豊富な稲垣克剛会員(城南支部)によって行われました。セミナーの概要は次の通りです。中小企業において作成したBCPが十分に実行性のあるアクションを描いていないことを問題提起されました。単なる補助金目的の申請書類として形骸化してしまうことも多いです。中小企業に本当に必要な対策は何か、BCPをたんすの肥やしにしないための工夫など実行力を高めるBCP策定支援について解説いただきました。
BCP策定の公的支援のスキームとして、BCP実践促進助成金(実施機関:東京都中小企業振興公社)や事業継続力強化計画(実施機関:中小企業庁)があります。前者は難易度が中程度であり、後者は難易度が低いようです。事業者に有益なBCPにするために、事業者のニーズを初回面談で整理すべきであることの注意を喚起しました。必ずしも緊急時の対応力向上がニーズでない場合も多々あるそうです。
支援のプロセスは、リスクの有無などの調査から始まります。次に、対策すべきリスクを絞り込み計画を策定します。最後に、実地検証を通して見直しをします。BCP策定のポイントは、会社にとって考えられるリスクを網羅的にマッピングし、整理することです。BCPの対象とする災害事象は基準を設定します。見直しのポイントは、BCPを見直す基準を設定することです。訓練のポイントとして、1年に1回以上、机上訓練を実施することが望ましいようです。
セミナーを受講して、BCP策定の手順と項目が分かりました。私たちの支援する中小企業にとって必要十分なBCPをイメージすることができました。明日からBCP関連の支援依頼が来た際、積極的に取り組めるようになりました。
城南支部 納塚 大