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【令和6年度社会貢献事業】
「中小企業の安全衛生対策強化に向けた、労働安全衛生コンサルタントとの協働活動の推進」

城西支部 コンサルティング実務研究会 浅利 栄文

  1. はじめに
    厚生労働省第14次労働災害防止計画(以下「第14次防」という)において以下の事項が明記された(下線は筆者にて書き加える)。
    労働安全衛生コンサルタントの活用促進を図るため、そのメリット等についての周知を図るとともに、一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会と連携し、安全衛生対策に取り組む中小事業者等の意欲を喚起する労働安全衛生コンサルタントの育成を図る。あわせて、中小企業診断士等と連携し、事業場の多様なニーズに応じたワンストップの支援を行うことができるよう、専門家間の連携についても検討する。」当研究会では、この計画を具現化するために具体的な支援活動を開始した。
  2. 活動の背景
    労働安全衛生コンサルタントは、主に企業において重大な災害や健康問題が発生した後の再発防止策としての支援活動に注力している。一方で安全衛生において最も重要な考え方は、働きやすい職場環境を確保して労働災害の未然防止対策を推進することである。そのためには、中小企業経営に対する全般的な知識の習得や日常的に中小企業経営者に寄り添うことが課題として挙げられた。→図1
  3. 昨年度までの活動状況
    この課題に対して、当研究会では労働安全衛生コンサルタント向けに「中小企業経営者に対する安全衛生の働きかけについて」というテーマでの研修を2024年3月10日に実施した。当研究会が研修の資料作りや研修当日に研修講師として登壇した。参加者数は会場37名、オンライン参加100名の合計137名だった。経営全般における気づきが得られたといった感想が寄せられ、一定の評価が得られたと感じている。
  4. 今年度の活動
    (1)研修の継続開催
    2025年3月実施に向けての企画・準備を開始している。次回は、ディスカッションなど、受講者とのコミュニケーションを意識したものにしていきたいと考えている。
    (2)SAFE協議会への参加に向けた働きかけ
    厚生労働省が推進しているSAFEコンソーシアムの枠組みに位置づけられるSAFE協議会(→図2)へ当研究会が参加して、中小企業経営を含めた安全衛生対策に対し提言し、直接的な支援活動を行えるようにしたいと考え、働きかけを開始した。
    直近の活動として5月13日東京都労働局労働基準部安全課にてプレゼンを行ったところである。実際に参画するまでには時間を要すると思われるが、今後も継続的な働きかけの機会を探っていくとともに、(一社)日本労働安全衛生コンサルタント会本部と連携し、SAFE協議会以外も視野に入れて社会貢献事業としての活動領域を具現化していきたいと考えている。

以 上

<参考:図1 当研究会の安全衛生における課題対応スキーム>

<参考:図2 Safeコンソーシアムの枠組み>

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