城南支部「創業セミナー講師養成講座」受講報告
城南支部 金子 久伸
6月~8月にかけて計3回開催された「創業セミナー講師養成講座」を、第1期生として受講いたしましたので、報告します。
この講座は、城南コンサル塾のオプション講座として、城南支部が受託している目黒区、渋谷区の創業セミナーの講師を養成する目的で行われたものです。4月8日13時に城南支部から募集の告知がありましたが、翌日の朝には締め切られるなど大変な人気だったといいます。
そんな注目度の高い講座に参加できた第1期生19人は、みな真剣そのもの。真夏の時期、会場となった渋谷の南部労政会館はまさに熱気に包まれました。
講座の柱は大きく2つだったと考えています。まず、企画書・LP(レッスンプラン)・レジュメの3点セットをどのように作成し、セミナーに臨むかという点です。6月16日の秋山講師による「セミナー企画書・LPの作り方」や、7月21日の黒田講師による「セミナーの技法とプレゼン」の講義で、そのノウハウが惜しみなく提供されました。ちなみにLPとは、セミナーの進行表、いわば設計図のことです。「何を」「どのように」伝えるのかを可視化しながら検討し、構成を組み立てるのに大変役立ちます。私は城南コンサル塾19期卒塾生ですが、コンサル塾ではこの3点セットの作成、特にLPを丁寧に作ることを繰り返しご指導いただきました。今回、改めてノウハウを学び、復習することができて大変有意義でした。
そして2点目は、いかにわかりやすいコンテンツを作成するかということです。渋谷区や目黒区の「創業セミナーの概要」についての講義(6月26日)で、檜山講師が強調されていたのが「わかりやすさ」でした。両区のセミナー参加者は、年齢構成もバラバラで知識や参加動機もさまざまなので、どのように飽きさせず、でも興味深くわかりやすいコンテンツを発信できるかが成功のカギだというのです。
ただ、この「わかりやすいコンテンツつくり」に受講生は大いに苦しみました。マーケティング、財務会計など、実際の創業セミナーでの講義科目に沿って、それぞれがコンテンツ作りに励みましたが、講師陣から「難しすぎる」「専門用語が多すぎる」などの指導が続出したのです。マーケティングを選択した私も、企画書やLPの発表の際(7月21日)、ピータードラッカーの格言や、3C分析、STP、4Pなど専門用語が満載のコンテンツを提出してしまい、「難しすぎる!」と指導されました。1ケ月後の最終の模擬講演にむけて、何度もLPを書き直し、なるべく専門用語を使わずにわかりやすさを追求したつもりで本番(8月25日)に臨みましたが、それでも「まだまだ難しい」との講評を頂きました。
最終日の模擬講演終了後、星野講師は、改めて「ターゲットは誰ですか?」と19人に問いかけました。そうでした。目黒や渋谷のセミナーの参加者は、創業へ第一歩を踏み出すきっかけが欲しいのであって、専門知識を学びに来ているわけではないのです。遅ればせながら「気づき」を得ました。
3か月間の講座は、クライアントのニーズを把握するというコンサルタントの基本にも立ち返る学びがありました。次回の講座は、多くの方々に受講をお勧めしたいと思います。
最後になりましたが、講師・事務局の皆様、そして同期の方々、貴重な経験を頂き本当にありがとうございました。