第20期城南コンサル塾 実務実習(グラフィックデザイン業)に参加して
城南支部 塚原 啓道
2024年9月7日から11月8日までの約2ヶ月間、城南コンサル塾第20期塾生6名にて、黒田指導員のもと実務実習に参加しました。実習先は東京都港区に本社を構えるグラフィックデザイン会社です。2024年にこれまでの社長が代表権を持つ会長に就任され、新たな経営体制に移行して間もない時期でした。
8月の合宿講義の際に簡単な顔合わせを済ませ、初日と2日目ではインタビューに向けての準備を行いました。黒田指導員より、「財務データ分析による裏付けを元に仮説を立てること」「全体を俯瞰した視野で確信を押さえた質問をすること」という指示があり、メンバー全員で何度も質問内容を練り直しました。質問の精度を高めるために総勘定元帳を分析したり、プロジェクト進捗管理システムの閲覧権限を付与頂いて実際の案件内容を1件1件確認したりと、かなりの工数を割きましたが、実習先の理解を深めることができました。
3日目の会長インタビューを終え、4日目には「あるべき姿」「問題」「問題点」「課題」の抽出、並びにSWOT分析を行う予定でしたが、メンバー間で議論が白熱して意見をまとめることができないまま終了としてしまい、黒田指導員より「2週間遅れの進捗」と警鐘を鳴らされました。タイムキーパー係であった私としては、ゴールから逆算して作業の時間割を考えるべきであったと反省しました。しかしながら、本ご指摘を機にメンバー間で危機感が共有され、Zoom打ち合わせなどを活用して必死に追い上げを図り、5日目には報告書の叩きを作成し、6日目には報告書をほぼ完成させることができました。この間、黒田指導員の添削箇所は100箇所を裕に超えており、その慧眼さに感服すると共に自分たちの思慮の浅さを痛感しました。
実務実習最終日は、事業者様への報告会です。事前に2度ほどリハーサルを行い、お互いの改善点を指摘し合った上で報告会に臨みました。報告会では会長が質問を交えながらが熱心に聞いて下さり、「次回は有償でお願いしたい」というお言葉を頂くことができました。これまでの苦労が報われた瞬間でした。
今回の実務実習を通じて、コンサルティングの現場では、事前の綿密な準備がいかに重要であるかを深く心に刻みました。また、城南コンサル塾の講義で学んだ理論を具体的に当てはめていくことにより、その理解を深めることができました。これらの経験は、今後の診断士活動の糧になるものと確信しています。事業者様並びに2ヶ月間ご指導頂いた黒田指導員に、メンバー一同より感謝申し上げます。