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東京都中小企業診断士協会 会長 年頭所感

年頭所感 新年のごあいさつ

会長 森川 雅章

新年あけましておめでとうございます。
皆さまにおかれましては、穏やかに新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。
在宅勤務の定常化、オンライン会議やオンライン商談が日常化し、生成AIが瞬く間に世界に広まり、私たちの日常生活の中にも徐々にAIを搭載したスマホや家電などが浸透してきました。報告書など文書の作成もAIで簡単にできるようになってきました。大学では、学生や教職員向けにコメントが出され、生成AIの技術面での評価と活用面での注意喚起が出されています。技術の進歩は、さまざまな利便性をもたらす一方、情報量の増大が人の思考に対して、少なからず影響を及ぼしているのではないでしょうか。
私たちの周りでは、技術の急速な進歩への対応に加え、生産年齢人口の減少による人材不足への対応としての人材確保が大きな課題になっています。企業の中を見ると、新しい技術や製品を素早く使いこなす世代と、自分が習ってきた方法に縛られ旧態依然とした考え方を重視する世代が混在する世代間ギャップという問題が発生しています。在宅勤務ではパソコンを使って仕事を行い、コミュニケーションはメールやWeb会議ツールなどを通して行っていますが、職場に出勤しても、仕事の相手はパソコンの画面であり、話せば済むこともメールやグループウェアなどのツールを使っており、個業化という問題が起きています。生産現場でも、ベテランから若手への業務の引継ぎにおいても同様の問題が起きています。
「ベテランは若手に対して手順を説明し、後は見て覚えろという。若手はベテランに対し、手順書やマニュアルはないのか、無ければ作って欲しいと言うが、ベテランは仕事が忙しくそんな時間はない。」
このようなやり取りをしていると苦労して採用した若手が辞めていくという事態も起きています。
高度成長期にがむしゃらに働いてきた世代、バブル期に優雅に過ごした世代、バブル崩壊により働く場を探す苦労をしてきた世代、生まれた時からスマホが身近にあった世代、それぞれの世代における教育の違い、見た目は同じように見えてもその中は全く違う世代が一緒に働くために考え悩んでいる企業経営者に対して伴走し、一緒に考えていく役割が私たち中小企業診断士にあると思っています。
「難しいことは優しく、優しいことはもっと優しく」という想いをもって自己研鑽に励み、
中小企業の明るい未来のために、私たち中小企業診断士は前進しなければなりません。
皆様のさらなる発展とご活躍を祈念し、新年のごあいさつといたします。

以 上

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