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今後の中小商業支援策等について

城西支部 鈴木 隆男

商店街研究会の2月例会は、江東区亀戸文化センターで、関東経済産業局 流通・サービス産業課 商業振興室から講師をお招きして、今後の中小商業支援策等についてのテーマでご講演を行った。
1.中小企業政策の全体像
新しい地方創生と産業政策の一体的推進を行うもので、エリア価値の向上を基盤整備機構と一緒に行う。具体的には、新技術・デジタルを活用しつつ、域外からの投資の呼込み、地域企業の内発的成長への支援、安心して働き、暮らせる生活環境の創出に一体的に取り組み、新しい地方創生を実現する。
(1)新しい地方創生と産業政策の一体的推進を行う
一体的推進を行うため、・域外からの投資の呼込み、・地域企業の内発的成長への支援、安心して働き、暮らせる生活環境の創出などを行う。
(2)安心して働き、暮らせる生活環境の創出(ローカル(域内循環)型産業)
課題として、人口減少地域では、「買い物難民問題」など、地域社会に不可欠なサービス(小売・物流・介護・地域交通・教育・葬儀等:エッセンシャル・サービス)の供給が難しく、今後さらに深刻化すると考えられる。そのための政策の方向性は、地域に密着し、その雇用の大宗を担うエッセンシャル・サービス産業の労働生産性の向上を進めることで、足下の「人口減少によるサービス供給不足」を克服しつつ、地域における良質な雇用の創出にも貢献するものである。
社会的インパクト創出と収益を両立し成長していくローカル・ゼブラ企業(※)が生まれるエコシステムを創出し、域外企業との連携強化やインパクト投融資の推進を行う。
(3)日本経済・社会情勢の変化に伴い、中小企業に変革・成長が求められる
人口減少により、国内需要は伸び悩みが続く、特に地方圏における生産年齢人口の減少が大きく、地域を支える中小企業へのインパクトが大きい。GX、サイバーセキュリティ、経済安保などサプライチェーンで協働して解決すべき様々な課題が生じており、中小企業も対応を迫られている。また、金利のある世界への移行により、上昇する資本コストを上回る収益を確保する必要がある。
(4)中小・小規模事業者の4つの類型 中小企業庁の支援の対象となる。
中小・小規模事業者に期待される役割・機能を4類型に分類し、類型ごとに成長や支援のあり方を検討整理、小規模事業者が持続的発展を目指すには、自らの経営計画の策定が重要になる。スケールアップ型は中堅企業に成長し、海外での競争を目指す中小企業で、パワーアップ型は持続的発展を目指し、地域を支える小規模事業者になる。
※1)ローカル・ゼブラ企業  地域の社会課題解決推進に向けた基本指針(2024年3月)
ローカル・ゼブラ企業とは、事業を通じて地域課題解決を図り、社会的インパクト(社会に対する良い変化)を創出しながら、収益を確保する企業になる。
(5)商店街等の活性化・地域づくりの促進について
これまでの商店街支援策は個店支援が中心で、ライフスタイル・地域課題等の多様化の中、従来の個店支援では限界が生じており、商店街を核とした地域の「個性」と「多様性」を伸ばし、エリア価値(魅力)を高めないと、商店街の活性化が難しい局面を迎えている。自己変革と多様なプレーヤーを巻き込み、点 ⇒ 線 ⇒ 面で新たな変化を生み出す組織力(推進力)の強化に注力する。
2.商業課が目指す地域の活性化の方向性について
エリアの社会課題解決の担い手となるまちづくり会社や商店街組織等が中心となり、共感・支援する域内外の関係者とともに、地域資源を活かしたビジネスを実施し、課題解決やエリア価値の向上の事業を行う。最終的には、人材や資金等の必要な経営資源を呼び込み、地域経済を自律的に循環させる仕組みを構築することなどにより、中心市街地や商店街等のさらなる発展及び地域の活性化を図る。
(1)中心市街地活性化・商業振興に向けた取組方針(案)
「地域のビジョン策定」、「事業推進体制」、「事業の推進等」の3点に支援の軸を置く、中小機構基盤整備機構における商店街等活性化支援事業を実施する。
(2)商店街から考える!まちづくり人材育成講座「マチスタート」
商店街等の地域で関係者を巻き込みながら、総合的なコーディネート役の人材を育成することを目的として、まちづくり人材育成講座 「マチスタート」が行われた。
3.商店街などで活用できる施策について
商店街を場として活用した地域のエリア価値向上等に向けた施策に加え、事業者に対して既存の中小企業支援策や地方公共団体とも連携した地方創生支援策等の活用を促すことで、面(組織力強化・エリア価値向上)と点(商店街内の店舗・事業者)の両面で商店街振興等を後押しする。
・IT導入補助金(複数社連携IT導入枠):商店街内の複数者が連携して実施する。
・中小企業省力化投資補助事業:簡易で即効性がある省力化投資の取り組みを支援する。
・新しい地方経済・生活環境創生交付金:観光や農林水産業の振興等の地方創生に資する取り組みを支援する。
・ローカル10,000プロジェクト(地域経済循環創造事業交付金):地域密着型事業の創業・第二創業・新規事業立ち上げを支援する。
4.災害復旧支援、表彰事業等について
(1)能登半島地震/被災商店街等再建支援事業について
令和6年能登半島地震により被害を受けた商店街について、アーケード・街路灯等の復旧、集客イベントの開催などのにぎわいの創出を図るための取り組みを支援する。
(1)商店街にぎわい創出支援
◼ 事業概要: 商店街などが行う「にぎわい創出」のためのイベントなどの事業を支援。
(補助率)石川県: 定額(10/10)
◼ 採択実績(R7.2/3時点)
118件(石川県:90件、富山県:6件、福井県:9件、新潟県:13件)
(2)商店街災害復旧事業
◼ 事業概要:被災したアーケード、共同施設、街路灯などの設備の改修等に要する費用を補助。(補助率)石川県: 3/4
◼ 交付決定実績(R7.2/3時点)
16件(石川県:8件、富山県:5件、新潟県:3件)
などの説明があり、この後、質疑応答が行われた。

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