城西支部 第4回「スキルアップ勉強会」開催報告
3月11日(金)、支部活性化委員会主催の城西支部第4回「スキルアップ勉強会」がオンラインにて開催されました。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため第3回同様全面オンライン開催に変更となりましたが、ベテラン診断士からまだ診断士歴の浅い会員まで、支部を超えて総勢30名が集まる会となりました。
本年度4回目のテーマは「中小企業診断士が取り組める中小企業社外CFO支援の勘所」。現在7社の中小企業にて社外CFOをつとめる高森厚太郎会員より、経営管理パートナーとしての伴走型支援のポイントについて、実際の支援事例を交えてお話いただきました。
「診断士活動での悩みはありますか?」「経営者がやるべき業務とは何でしょうか?」と受講者へのアンケートから勉強会はスタートしました。前半は、参加者おのおのが考える「経営者の役割」について意見交換しながら、主に中小ベンチャー経営者の業務と役割についての共通理解を深めました。経営理念の策定・浸透から組織マネジメントや渉外活動まで、多忙な中小ベンチャー経営者の実情をあらためて理解したうえで、メインテーマである経営管理に焦点を絞ったCFOが果たす支援の役割について掘り下げます。
後半は、中小ベンチャーの抱える課題や経営者の悩みを、成長ステージごとに具体化していきました。「CFO8マトリックスⓇ」の考え方に基づき、「PLCF改善」「資金調達」「事業再生・承継」といった重点的な支援ポイントを整理し解説いただきました。高森講師の「パートナーCFOⓇ」としての経験談のなかで、スタートアップの資金調達やM&Aの実例など、さまざまな局面における意思決定や助言について具体的なイメージを持つことができました。
質疑応答のなかでは、契約締結時の文面や金額設定といった踏み込んだ内容まで話題にあがり、実務面においてもしっかり押さえるべき勘所を学ぶ機会でもありました。勉強会終了後は有志での懇親会も行われ、オンライン開催のなかではありましたが、スキルアップと交流の両方を図ることができた勉強会となりました。
中小企業診断士の活動分野は広範にわたり、経営者の抱える悩みや課題も多岐にわたり、ともすれば「実際のところどこから手を付ければよいのだろう。自分には何ができるのだろう」と感じられることも少なからずあるのではないでしょうか。そういったなかで「CFO8マトリックスⓇ」の象限を眺めながら、あらためて「中小企業診断士として自身の専門性をどこで発揮すべきか」見極める一つの指針が得られたように思います。
城西支部 鈴木 友也