2022年度第1回スキルアップ勉強会「指示なしで動くチームの作り方」に参加して
6月21日(火)、城西支部・支部活性化委員会主催の2022年度第1回「スキルアップ勉強会」がオンラインにて開催され、ベテランから若手まで意欲ある20名が参加しました。今回のテーマは、「指示なしで動くチームの作り方」。講師の吉野創(よしのはじめ)氏は、指示命令で動く組織から自発的に考えて行動する組織に変革するコンサルティングを行っています。数々の成功事例を持つということで、経験に基づいた内容を話してくださいました。
私が参加した理由は、管理を強めるだけでは組織の生産性は高まらないと感じているからです。メンバーたちを徹底的に管理してアメとムチでコントロールする組織は、短期的には成果が出るかもしれませんが、管理が弱まるとメンバーたちは動かなくなってしまいます。いつもリーダーが目を光らせてメンバーたちにアメとムチを与え続けなければいけない状況に陥ります。そこで、メンバーそれぞれが自発的に考えて行動する組織にするコンサルティング事例を聴きたいと考え、参加しました。
吉野氏の話の中で最も印象に残ったのは「会社と社員の目的を重ねること」が大切ということです。私の頭に浮かんだのは、「組織成立の3要素(➀共通目的、➁コミュニケーション、➂貢献意欲)」です。「共通目的」が大切なことは理解しています。私は「企業理念、経営理念を社員に浸透させるためにどうするか」と考えていましたが、吉野氏のアプローチは私とは全く異なるものでした。会社が社員の目的に合わせることが先。社員たちの自発性を引き出すためには社員たちの目的を知ることから始める。目的がお金なのか、時間なのか、キャリアなのか、人はそれぞれ大切にしているものが異なるので、それぞれの目的に合わせて対応をする。そして、社員個人の「働く目的」からミッション・ビジョンを見出し、会社の理念・ビジョンに合わせていくことが大切だと。考えてみれば理解できます。思いや考えに耳を傾けてくれない会社の思いや考えに耳を傾けたいとはならないですから。私が最初に考えていたことは「社員が会社の目的に合わせろ」ということです。これでは管理を強めてメンバーたちをコントロールしようとしているのと変わりません。大きな気づきを得ました。今まで組織論を学んできましたが、実際にどのように活用するのかを深く考えていなかったことを痛感しました。質疑応答も含めて、内容の濃い有意義な時間でした。
私は支部活性化委員会ではないのですが、講師の吉野氏と知り合いということで、突然の流れ弾により今回の開催報告を執筆することになりました。与えられた役割を楽しむのも「指示なしで動くチーム」の第一歩だと考え、前向きに取り組みました。
企業内診断士でも独立診断士でも、チームのリーダー的な役割を担っている方は多いことでしょう。指示なしで動くチームを作ることは簡単なことではありません。これをしておけばOKという単純なことでもありません。まずは自分自身が自発的に考えて行動していくことが「指示なしで動くチーム」につながると考えます。このような気づきを得られるのが城西支部・支部活性化委員会主催の「スキルアップ勉強会」です。
城西支部 梅津 勝明