城北支部経営革新研究会9月定例会開催報告 「支援先に『動画をやりたい』と言われたら…」
城北支部 仲野 祐樹
9月10日(日)板橋区企業活性化センターで開催された経営革新研究会9月定例会について報告する。
講師の岡本陽介会員は診断士でもあり、テレビ番組の制作にたずさわる動画のプロでもある。「支援先に『動画をやりたい』と言われたら…」というタイトルで、企業を支援する立場から見た動画制作についての講演であった。
YouTube、TikTokなど動画メディアが普及し身近になっている。個人として動画を投稿することも容易であり、膨大な数の動画が投稿されている。ノウハウ情報も大量に見つかる状況である。
ただ、個人でアップする動画と、企業の動画とでは相違する部分がある。「(巷の)ユーチューブ理論は正しい?」という問いかけと事例の動画とともに、企業にとっての動画の考え方を踏まえるところから岡本講師は説き起こす。
巷にあふれるノウハウを安易に適用すればよいわけではない、企業には企業の動画の考え方があるのだと知った。
中小企業には、動画制作にかけられる予算はあまりない。お金をかけずに「まずはやってみる」ところからはじまる。映像の質をもとめれば予算がふくらむ。中小企業の動画は、情報の質を高めるべきである。動画の内容タイプごとにべき・べからずの解説があった。
事例のひとつとして、豆腐店の動画を取り上げた。ざる豆腐を作りながら店主が、どうしてざるに盛るのか、レンジで軽くあたため醤油をかけて食べると絶品であることを話す。そんなシーンがあった。視聴者が知りたいのはこの部分であり、この情報があれば映像はスマホのカメラを固定して撮るだけでもざる豆腐を食べたいと思わせることができる。
支援の立場からすると、コンテンツの掘り起こしが重要な「べき」だとわかった。
では、実際に動画を制作するのにはどうしたらよいか。やれることをやるしかない。なにを撮るのか、どういう構成にするのか、情報の質を高めるために考えるべきことがある。
注意したいのは、継続しないと意味がないということ。投稿が止まっている動画のチャンネルは見る人もすくないだろう。ガマン強くつづけることが大事だという話に納得した。
素人っぽい動画から脱却してプロに依頼したくなる場合もある。業者に制作依頼する場合の実際についても話があった。よいのは、企画の段階から業者を巻き込んで一緒に進めることだそうだ。
自分でも動画を製作してYouTubeに投稿してみたくなった。