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中小企業診断士による社会貢献事業(城南支部)について
地元商品特別ショップを通じた小学生向け小売体験学習

城南支部 梅澤 尚稔

今年度、城南支部では社会貢献事業として小学生を対象としたお金、商業、地域産業を学べる社会教育事業を企画しました。本事業の目的は①小学生が小売体験を通じてお金、商業について学ぶ、②地元商品を扱う事で地元産業への関心を高め地域の活性化を図る、③本体験を通じて起業マインドのきっかけ、育成に繋ぐ事です。

実施は2023年11月19日(日)12:30~14:30、目黒区商工まつりリバーサイドフェスティバルで、こども店員による地元商品特別ショップを開催する形で行いました。実施に際してNPO法人目黒中小企業診断士会に商工まつり実行委員会との会場などの事前調整、当日のサポートメンバーの派遣などの協力を頂き共催しました。

当日は応募のあった目黒区内小学生12名を3チームに分けて各チーム60分間の小売体験を行いました。各チーム内では接客、会計、商品お渡しと3つの役割を分担して時間内で役割を変えながらそれぞれの業務を体験してもらいました。各チームの店舗運営は目黒中小企業診断士会の会員4名のボランティアと参加児童が普段通う児童館の先生2名にサポートをいただきながら行いました。

販売する商品は、めぐろ観光まちづくり協会と商工まつり実行委員会のご協力で「めぐろ土産」の中から提供いただきました。プリン、クッキー、ラスクなど、子供にも親近感が沸く5商品を販売しました。

こども店員の特別ショップが始まると同世代の子やそのご家族、ご年配の方など様々な方が興味を示し購入していただきました。販売体験中、緊張して「いらっしゃいませ」と大きな声が出ない児童も徐々に慣れて元気よく声を出すようになりました。また上の学年の子が下の学年の子に電卓の使い方を丁寧に教える場面もありました。さらに隣の店舗のPOPを自ら作って声掛けするなどわずかな時間ながらも参加した児童たちの成長を感じました。最後のチームは予定した時間を10分ほど超過しながらも用意した商品を完売しました。最後の商品が販売できると完売した達成感から非常にうれしい表情をしていたのが印象的でした。

販売体験後の参加者からは「いつもは『ごっこ』だけど今日は本物でドキドキした」「本物のお店屋さんは大変なのにいつもにこにこしているからすごい」「おつりが合っているか責任が重大だと思った」「販売員さんはお客さんにこんな風におもてなしをしていることがわかった。一生懸命な気持ちで販売した」といった感想が聞かれました。実際にモノを売る事の大変さや、日頃買い物で接する店員さんの大変さを感じることが出来たと思います。

今回は初実施のためまずは販売体験の成功に主眼を置きました。参加した児童たちが販売の大変さや商品を売る事の達成感を体験できたことから、目的の①小売体験を通じてお金、商業について学ぶ事は達成できたと思います。

一方、目的の②地域産業への関心を高め地域活性化を図る事、③起業マインドのきっかけ、育成を達成するには当日の販売体験だけでは足りず、事前学習会の開催などの工夫が課題として残りました。

特別ショップの営業は僅か2時間程でしたが、こどもたちの学び、それを活かしていく力を垣間見ることが出来ました。将来を担うこどもたちの潜在的な力を地域経済の発展のために繋げていく役割を担う事も中小企業診断士の社会貢献の一つであると本事業を通じて感じました。

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