傾聴と対話を重視したコンサルティングアプローチ
城北プロコン塾 第7回講義受講報告
(2023年12月16日受講)
12月中旬にもかかわらず、最高気温が20℃を超えると予報されたこの日の講義は、千種伸彰講師による「伴走型支援の手法」をテーマとした内容で開催されました。
午前の部は、そもそも伴走支援とは何か、その理論背景や手法としてのプロセス・コンサルテーション、伴走支援のノウハウについて、力強く明瞭な語り口で講義が進んでいきました。講義の中で、表層的な問題に終始してしまう状態を「モグラたたき」と称し、それらが潜む「モグラの巣」へ対処することこそが本質的な課題の解決、ひいては自己変革につながるというお話がありました。最近支援先の社長が、日々発生する「モグラたたき」に忙殺されて困っていると仰っていたことを思い出し、解決のアプローチとしての伴走型支援への興味が高まっていきました。
午後の部は、伴走型コンサルティングについての弘田智成会員へのインタビューから始まりました。官民合同による伴走型支援について、その発足当時の状況や現状、今後の見通しなど、ここでしか聞けない内容がふんだんに盛り込まれたお話で、とても刺激的な時間となりました。
インタビューの後は再び千種講師による講義で、まずは傾聴と対話に関するワークでした。その後支援先の自走化に向けた実践的ノウハウについて、フレームワークの紹介から具体的なアプローチ手法、それらを実践された事例紹介などについて学びました。
私は現在、主に公的支援の枠組みを通じて中小企業の経営支援に従事しているのですが、公的支援ということもあり企業の内発的動機づけは毎回重要な課題であると痛感しています。今回の講義をしっかりと胸に留め、支援者の都合ではなく支援先の利益の最大化を念頭に、プロセス・コンサルテーションを実践していきながら、その地域の発展まで見据えた伴走型支援ができるよう研鑽を積んでいきます。
城北支部 川村 竜登