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商店街研究会7月定例会報告

浅草の観光と商店街

城西支部 月田 逸郎

今回の商店街研究会は、7月13日(土) 14:30に浅草の雷門に集合し、参加者18名で仲見世通りから浅草寺を参詣しました。また、浅草ゆかりの俳優、落語家、歌手など多くのスターの原寸大の手形とサインが並べられている浅草公会堂のスター広場も見学しました。浅草界隈は、スカイツリーなどが見え日本有数の観光スポットということもあり、まっすぐ歩けないくらい国内外から多くの観光客でにぎわっていました。その後、浅草公園通り町会会館2階に移動し、奥山おまいりまち商店街振興組合の白倉理事長から「浅草の観光と商店街」というテーマで約1時間半お話を伺いました。

    1. 浅草について
      最初に白倉理事長から浅草の紹介をしていただきました。浅草寺に祀られているのは聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)の尊像です。漁師である檜前浜成(ひのくまのはまなり)と武成(たけなり)の2人の兄弟がその尊像を発見しました。そして、その尊像が聖観世音菩薩であることを明らかにしたのが、郷土の文化人だった土師真中知(はじのあたいなかとも)です。この3人が尊像を祀ったことで、浅草寺の歴史が始まったとされています。浅草寺ができた後、土師の子孫が聖観世音菩薩から夢の中でお告げを受けます。その内容は、「聖観世音菩薩を浅草寺に祀った3人の功績は称すべきものだから、浅草寺の傍らに3人を祀った三社権現(さんじゃごんげん)を建てなさい。」というものです。これにより、浅草神社の起源である「三社権現社」が創建されました。その名残から、三社祭という名前がついています。三社祭は、江戸の風情を残しつつ華やかに神輿(みこし)が渡御(とぎょ)する日本を代表する祭礼の1つとなっています。
  1. 奥山おまいりまち商店街について
    奥山は江戸時代、見世物小屋や大道芸で賑わった地域です。その後政策的な事情で浅草の娯楽の中心は六区に移りましたが、商店街の活性化を検討する際、このような歴史的背景を踏まえ、活気あふれる江戸の街並みづくりという発想が生まれました。現在の振興組合の会員数は43件となっています。
  2. 商店街の取り組みについて
    奥山おまいりまち商店街振興組合は、26年前に振興組合として発足し、活動を行っています。①各店舗の「シャッター絵」と庇の「七福神の像」について
    奥山おまいりまちのシャッター絵は店ごとに歌舞伎の演目が描かれており見応えがあり、訪れるものを楽しませてくれています。以前は、夜間来訪者が寝て困っていましたが、シャッター絵に照明を当てることでいなくなりました。また、商売繁盛など福を授かれるといわれている七福神の像を各店舗に飾っています。
    ②街路の「顔はめ看板」について
    奥山おまいりまちをドン・キホーテ近くの交番から入ってすぐのところに顔はめパネルを設置しています。「ねぷたまつり」や「三社祭」をテーマに臨場感たっぷりに描かれたパネルになっています。
    ③「こども歌舞伎」について
    NPO法人まちづくり推進機構の方々が浅草こども歌舞伎会を立ち上げ、文化交流のなかから地域経済や伝統芸能の振興を目的として、奥山おまいりまち商店街振興組合の主催で、「浅草奥山こども歌舞伎まつり」の舞台を行っています。コロナの影響で3年間中止となっていましたが、今年から再開し、3月に浅草神社神楽殿で開催されました。

奥山おまいりまち商店街振興組合の白倉理事長からお話を伺ったあと、質疑も活発に行われ浅草の歴史を学ぶことができ有意義な会となりました。

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