社会貢献事業 ワールドビジネス研究会の開催報告
中央支部 中小企業国際化ネットワーク
東京協会ワールドビジネス研究会(以下WBS)は、2021年から「身近な国際化への対応」をテーマにセミナーを開催しています。毎年、社会情勢に即した注目テーマを選び、専門家を講師に迎えて知識と経験を参加者に共有してきました。これまでに事業者や公的機関、中小企業診断士など多くの方々にご参加いただき、国際化が進む中小企業の課題解決に貢献しています。
今年度は「多様性の時代を克ち抜き成功するための組織強化・人財育成」をテーマに、全4回のセミナーを実施しました。成熟化が進む日本社会において、経済活力を維持するためには国際化と多様な人財の活用が欠かせません。外国人材を受け入れ、組織としての強さを高めるための具体的な知識と実践例を共有する場となりました。
第1回講演
公益財団法人日本バドミントン協会会⾧であり元Jリーグチェアマンの村井 満氏を講師に迎え、「プロスポーツから学ぶ世界に勝つための組織強化と人材育成」をテーマに講演が行われました。村井氏はJリーグチェアマンとしての経験を基に、傾聴力や自己主張力、ファーストペンギンの覚悟、関係の質が組織強化においていかに重要かを、具体例を交えて説明いただきました。参加者からは「経営哲学や実践的なアドバイスが共感を呼び、自身の活動に活かしたい」との声が寄せられました。
第2回講演
日本エグゼクティブコーチ協会代表の五十嵐 久氏による「コーチング・コミュニケーションで関係・思考・行動・結果の質を高める」をテーマとした講演では、五十嵐氏の分かりやすい解説とデモセッションを通じ、参加者はコーチングの本質や実践的な知識を学びました。特に傾聴の重要性や効果的な質問技術への気づきが得られ、自分の方向性を再確認する機会となったとの声が多く寄せられました。
第3回講演
(株)SEIYO CEO グエン・チュン・ヒウ氏、(株)BTK 副社長 ブイ・タン・タム氏による「若き成功者たちの想い~ A “bridge” between Vietnam and Japan」をテーマにした講演では、ベトナム人若手経営者2名が日本での起業における挑戦や苦労、成功への熱意を語りました。参加者からは「起業に必要な情熱や実行力、冷静な経営判断に触れる貴重な機会となった」との感想が寄せられ、異文化間の課題への理解が深まりました。
第4回講演
最終回では、デリカフーズホールディングス代表取締役社長 大﨑 善保氏、上海領克企業管理諮詢有限公司総経理 金子 亜紀子氏、ONE-VALUE(株)代表取締役 フィ ホア氏、立命館アジア太平洋大学APU東京オフィス PRマネージャー 伊藤 健志氏の4名を講師に迎え、「ボーダレスに成功するための要諦とは~多様性の調和」をテーマに講演が行われました。多様化する「ヒト」の育成に焦点を当て、組織運営における多様性の活用や現場での人財育成の在り方について多面的に議論されました。
今後の展望
WBSでは、これからも日本経済の発展に寄与するため、企業と外国人材の架け橋となる活動を続けていきます。