企業の鼓動を聴く──財務指標分析から学ぶ伴走の心

第3回 城北プロコン塾午前の部受講報告(2025年8月16日受講)
黒字なのにお金が残らない──そんな経営者の声を聞いたことはありませんか。塾生の熱気と8月の暑さが交差する中、第3回の講義は佐藤 正浩講師の実践的経営分析でスタートしました。今回の講義で学んだ「財務指標分析は血液検査、資金繰り表は心電図」という比喩は、まさに経営者の疑問を解きほぐす対話へのヒントでした。同時に、財務諸表を“経営の言葉”として翻訳できるかどうか、診断士に求められる姿勢を改めて考えさせられました。
特に心に残ったのは「資金繰り表は企業の心電図」という一言です。資金繰り表は単なる管理表ではなく、企業の血液である資金の鼓動をリアルタイムで示すものだという指摘に、思わず頷きました。診断士と経営者が対話する際、この「血液検査・心電図・レントゲン」という比喩は経営者の心に直感的に伝わり、腹落ちして、次のアクションに進む強力な後押しになると確信しました。
また、講義を通じて再認識したのは、診断士には数字の「翻訳者」としての役割が求められているということです。私自身、仕事や私生活を通して「伝える」ことと「伝わり、行動に移す」ことの間には大きな壁があると感じています。一見無味乾燥な数字の羅列を、経営者が理解しやすい言葉へ置き換え、行動に結びつける。その姿勢こそ、私のビジョンである「人に寄り添い、良き伴走者となること」そのものだと感じました。
今回の学びを通じて、財務は冷たい数字ではなく、企業の温かい血液の鼓動であり、過去・現在・未来を映す“経営の言葉”であると再認識しました。経営者の隣に立ち、その鼓動に耳を傾け、健やかな成長を共に紡ぎ出せる存在へと歩んでいきます。

城北支部 五味 正幸 gomi.masayuki=gmail.com
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