城南支部会員部主催イベント「対話型アート鑑賞 in 天王洲アイル ART WALK」参加レポート
城南支部 神本 直樹
10月22日(日)、城南支部会員部主催イベント「対話型アート鑑賞 in 天王洲アイル ART WALK」が開催され、会員部メンバー、アート・コミュニケータ、支部会員とその家族合わせて40名近い方が参加しました。アート好きな私にとっては心待ちにしていたイベントです。
秋空のもと、爽やかな風とゆったり流れる運河を感じながら、屋外のアートを鑑賞し、参加者の方々との交流を楽しむことができました。では、当日の状況をご紹介します。
10:00にステンレス線で人体を模ったアート「Anonymous」付近に集合したのち、参加者はレッド、ブルー、グリーン、パープルの4チームに分けられました。私はブルーチーム。チームごとにアート・コミュニケータから簡単なレクチャーを受け、いよいよ出発です。ブルーチームのアート・コミュニケータは臼井氏でした。チームカラーであるブルーのシャツをお召しになったダンディーな方です。
出発後、少し歩き始めたところで、臼井氏から立ち止まるよう声がかかりました。
「この付近にパンフレットに載っているアート作品があります。どれでしょうか?」
私たちはあちこち見まわし、「公衆トイレの建物の意匠」「エリア案内掲示板フレームの造形」など、思ったものを口にしますが、違うようです。臼井氏がご自身の近くにあるものだとヒントを出されて、やっとわかりました。正解はマンホールの蓋です。竜のような絵画が描かれているのですが、普通に歩いていると見落としてしまいます。
臼井氏から「天王洲にはアート作品がいたるところにあるので、キョロキョロしながら歩くといいですよ。」とアドバイスがありました。このあと、みんなでキョロキョロしながら歩きます。
アート作品の前で立ち止まるたびに、臼井氏は「作品を見て思ったことを自由に言ってください。正解はないので何でもいいですよ。」とうながされ、みんな思い思いに感想を語り合います。単なる作品の好き嫌いから論理的な考察まで、様々なコメントが飛び出し、同じ作品を見ているのに、着眼点も感じ方も見る人によってこんなに違うのだということを体感しました。
鑑賞した作品は大きさも種類も様々で、とりわけ目を引いたのは、建造物の壁一面に描かれた巨大な絵画の数々です。運河を跳ねるように水門に描かれたクジラ、三味線を弾くカラフルな女性、生命感あふれる青い竜のような生き物などの巨大な絵画が、天王洲の青空をバックに姿を現します。
「こんな巨大なものを、こんなところにどうやって描いたのだろう?」と思わずにはいられませんでした。ちなみに「クジラ」の作品名は「しながわ鯨」。江戸時代、品川に鯨が出現し、人々を驚かせたことがモチーフになっているとのこと。城南エリアの一角を成す品川の江戸時代の風景が見えてきそうです。
そして、天王洲アイルでのアート鑑賞はあっという間に終盤を迎え、出発地点の「Anonymous」前に戻ってきました。そこで、ほかのチームのメンバーと合流し、和気あいあいと記念撮影を行ってイベントは終了しました。イベント終了後は、運河沿いのレストランにて懇親会。カレーとナンとマンゴーラッシーに舌鼓を打ちつつ、アートやプライベートについて語り合い楽しいひと時を過ごしました。
お忙しい中、素敵なイベントを企画、運営いただいた会員部、アート・コミュニケータの皆様に感謝いたします。会員部主催のアート鑑賞イベントは、今年で4回目とのこと。また、是非参加したいので、今後も続けていってほしいです!