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城南コンサル塾20期 実務実習(出版業)に参加して

城南支部 髙取 浩明

城南コンサル塾第20期の塾生7名で、星野指導員、湯山副指導員、中村副指導員のもと実務実習に参加しました。7月28日の事前打ち合わせを皮切りに、事業者へのインタビューをもとに事業調査報告書を作成、10月6日に事業者への報告を行いました。2ヶ月強、全8回の実習となりました。その間、何度もオンラインミーティングを行いました。
実習先は出版業を営む事業者でした。同社は健康や自己啓発といったジャンルの書籍を、24年の業歴のなかで30タイトルほど刊行しています。社長の50年間の出版業界経験に基づく編集能力を活かし、タイトル数を絞りつつ良質さにこだわることで、ベストセラーも生み出しています。
同社は、第三者への承継が決まっており、別日程で現社長および新社長へのインタビューを行う機会をいただくことができました。両社長のインタビューに向け、塾生一同でインタビュー内容を準備しましたが、インタビュー後に振り返ると、掘り下げ方が甘かったと反省しました。また、インタビューの録音記録から正確に書面記録を作成(文字起こし)しました。その書面記録は、報告書完成まで何度も読み返すこととなりました。インタビューは、現状分析および今後の方向性の検討における品質を大きく左右することを、身をもって学びました。
指導員・副指導員からは、城南コンサル塾で学んだ「現状」と「あるべき姿」とのギャップから問題点・課題を抽出することが、事業者支援の根幹であることを繰り返しご指導いただきました。また、現状分析において勝手な思い込みや意見を加えてはならないこと、議論がすぐ横道や枝葉の部分に逸れてしまうため軌道修正していただくなど、さまざまなご指導・ご指摘をいただきました。
そして、現状および承継後のビジネスモデル俯瞰図の作成、今後のミッション・ビジョン・バリューの策定には、特に多くの時間を割き、全員の納得がいくまでとことん議論しました。
報告会1~2週間前から最終日前日まで、何度も報告書を書き直し、その度に指導員・副指導員に添削していただきました。パートごとに書き直した後、全体の整合性をとることが大事、とご指導いただきました。
比較的遠慮がちなメンバーが多かったものの、最終日前日には、指導員から「ようやく議論らしくなってきた」と評価していただきました。(遅い!)
そして最終日の報告会を終え、新社長から感謝の言葉を頂戴し、少し報われた気がしました。
今回の実習において、「現状」と「あるべき姿」とのギャップから問題点・課題を抽出することの大切さを体感しました。また、現状分析と外部環境分析に基づいた課題設定や今後の方向性の策定を行うこと=思い付き・思い込みを排除し論理的に組み立てること、最も伝えたいことを明確にして報告書に一本の筋を通すことを、学びました。
実務実習に本気で取り組んだことで、今後の診断士活動に取り組む小さな自信が持てました。また、ともに実習に取り組んだ指導員・副指導員・メンバーと信頼関係が築けたことは大きな財産となりました。
今回の実務実習の振り返りを報告会後に行った際、当初描いていた品質の報告書に仕上げることができなかった心残りが共通の感想でした。しかし、その悔しさを糧にそれぞれが成長を遂げ、インタビューで新社長からお聞きし一同が感銘を受けた「3つの自由」を手に入れることを誓い合いました。

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