第20期城南コンサル塾 第7回講義開催
城南支部 津田 修治
2024年11月16日(土)、南部労政会館にて第20期城南コンサル塾の第7回が開催されました。今回のカリキュラムは「事業承継支援」、「セミナー技法とプレゼンテーション」、「模擬講演」の3つで、知識やスキルの習得に加え、診断士としての支援のあり方についても気づきや学びを得る貴重な機会となりました。
■事業承継支援の基礎スキル
最初の講義は魚路剛司講師による「事業承継支援の基礎スキル」で、「事業承継の全体像」や「5ステップによる進め方」など、事業承継ガイドラインに基づく基礎スキルを体系的に学ぶことができました。
このような中、事業承継のプロセスである「現状の見える化→事業の磨き上げ→事業承継計画の策定」は、通常の経営診断プロセスと相近いものであり、事業承継というイベントが単に事業を後継者に引き継ぐだけのものではなく、経営力の向上につながるものであることを理解できました。
また、魚路講師の「診断士として最も重要なことは、経営者に気づきを与えること」というメッセージは、診断士の支援のあり方を示すものとして、強く印象に残りました。
■事業承継支援の実務
続いて、金子一徳講師による「事業承継支援の実務」では、具体的な事例をもとに事業承継のさまざまなケースを疑似体験することができました。事業承継支援には税務・法律・制度などに関するさまざまな知識が求められるため、一層の研鑽が必要であることを実感いたしました。
また、特に中小企業の事業承継では、当事者らの心情面への配慮が重要であり、彼らの本音を引き出しつつ、納得感を与える支援が求められることを学びました。
■セミナーの技法とプレゼンテーション
午後は米山淳子講師による「セミナーの技法とプレゼンテーション」から始まり、「伝わるプレゼンテーションの磨き方」「相手に響く伝え方」「伝わるスライド作成のお作法」について、快活なお話ぶりでわかりやすく講義をしていただきました。
全体を通じて「参加者の目線でセミナーを設計する」という基本姿勢が貫かれており、その重要性を改めて認識いたしました。
また、「プレゼンの目標は『参加者に気づきを与え、行動を促すこと』である」というメッセージは、午前中の魚路講師のメッセージとも重なり、ここでも診断士の支援のあり方を再認識いたしました。
■模擬講演
最後のカリキュラムは「模擬講演⑤」でした。今回も「構成・内容中心」をテーマに2班に分かれて模擬講演を行い、黒田浩介講師と米山講師から講評をいただきました。
私が参加した班では、黒田講師からの「受講者が聴きたい内容(=知識提供だけでなく、具体的にどうすれば良いか)を軸に構成し、行動変容につなげることが重要である」というご指摘が先の「セミナーの技法とプレゼンテーション」でのご示唆とも共通しており、多くの塾生に響いたように思います。
■まとめ
冒頭でも述べましたが、今回は事業承継支援やセミナー・プレゼンテーションに関する知識・スキルの習得はもとより、「経営者に気づきを与え、行動変容を促すこと」という診断士としての基本姿勢の重要性についても再確認できた一日でした。これらのことを今後の診断士活動に活かしていく所存です。