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中央支部研修部 第1回「知のホットコーナー」<人を幸せにするサービス>家事代行サービスを日本の暮らしの新しいインフラへ

中央支部 宇都宮 徳久

8月26日(金)、本年度第1回目の中央支部研修会主催の「知のホットコーナー」がオンラインで開催されました。当初、中小企業会館でのリアル開催とオンラインによるハイブリッド開催を予定していましたが、コロナオミクロン株が猛威を振るっている状況を考慮しオンラインのみに切り替え実施しました。講師は株式会社ベアーズの高橋ゆき副社長です。
高橋ゆき講師は、家事代行サービスのパイオニアでありリーディングカンパニーである「株式会社ベアーズ」の取締役副社長です。「株式会社ベアーズ」は、「利用者への新しい暮らし方」の従事者として日本の新しい雇用創造に取り組んでいる会社です。

テーマは以下の5本立てでした。
①株式会社ベアーズの生い立ち ~原体験で新しい扉を開く~
②創業時の苦労 ~あったらいいのに、無いなら自分たちで創ろうその産業を~
③現在の家事代行サービスの価値観の変化 ~家事代行サービスのプライオリティ~
④株式会社ベアーズの動向 ~お茶の間の幸せ度向上で日本のウェルビーイングを高めたい~
⑤経営者が診断士に期待すること ~自身も企業も社会も“幸循環”時代へ~

原体験とは、ビジネスで多忙な香港在住時代のフィリピンメイドさんの質の高さに感銘を受けたことでした。単なるメイドではなく子育中の育児のサポート・気づかいあふれる真摯な仕事ぶり等などへの驚きと感謝があったそうです。帰国し同様の家事代行サービスを利用しようと探しましたが日本にはぴったりのサービスがなかったため「ないなら創ろう」が「株式会社ベアーズ」創業のきっかけとのことでした。
ご夫婦で創業された会社でしたが、ゼロからの会社立ち上げでありチラシ配布方法の試行錯誤、電話応対の工夫等など当時の苦労をリアルに語って頂きました。
創業時の最大の壁は日本特有の家事を他人に代行してもらうことに対する抵抗感でした。が、核家族化・共働きの増加・働き方改革等など時代の変化の変化により抵抗感も弱まってきているようです。「株式会社ベアーズ」の単なる家事代行ではなく、ハウスクリーニング・子供の送迎に至るまでトータルに暮らしをサポートする提案が日本の暮らしのニーズに合致し受け入れられるようになってきたといえましょう。

高橋ゆき講師は「ウェルビーイング」という言葉を何度も強調されていました。「ウェルビーイング」とは幸せで満足した生活を送れる状態のことですが、お客様を幸せにするためには同時にその担い手である社員が幸せでなければならない、社員の幸せが企業の力だと。会社のカルチャーを浸透させるため、毎日朝礼を行い、頑張った社員を表彰し、運動会やパーティを開催し、常に社員と共にある姿がうかがえました。
「株式会社ベアーズ」は、お茶の間を幸せにする事業を社会貢献産業ととらえ、家事代行サービス業の「社会的地位の向上」を図っています。会社の成長と社員の幸せおよび社会への貢献を本気で考えているからこそ社員のモチベーションも高まりその輪が広まっていく。すべて実体験に基づく事実であり語る言葉にずっしりと重みがありました。

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