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2022年度第3回スキルアップ勉強会「中小企業が押さえておきたいウェブ解析の基本」に参加して

城西支部 小松 恒之

城西支部・支部活性化委員会主催のスキルアップ勉強会(第3回)として、「中小企業が押さえておきたいウェブ解析の基本」(講師:五百田誉子(いほた もとこ)会員)が、10月28日(金)に開催されました(なかのZERO会場とZoomのハイブリッド形式)。

会場に着き、開始前に参加者の話を聞いていると、ご自身でウェブサイトを開設しウェブ解析を行っているという方もいらっしゃるようでした。私自身、前提知識がほとんどないまま興味本位で参加したが良かったのだろうかと内心焦っていたのですが、五百田講師の丁寧かつ穏やかな説明で安心して学ぶことができました。

今回のトピックは「ウェブ解析」ですが、ウェブ解析そのもの(計測ツールの選び方や使い方)に詳しくなることが目的ではなく、中小企業診断士として支援先にアドバイスするための知見を身につけることが主な目的でした。そのため、勉強会の中でも、「ウェブ解析を施策とセットで考えること」が強調されていました。すなわち、一口にウェブサイトといっても、Eコマースやメディアなど様々な種類があり、それぞれゴールが異なります。そのため、まずは各ゴールを前提に、どのページのどの数値を改善すべきなのかを分析します。そのうえで、各数値を改善するための施策を実行し、KPIの管理などによって施策の成果を計測して、さらなる改善に繋げます。こうしたPDCAサイクルを回すなかで、現状把握や施策の効果測定などにウェブ解析が用いられることとなり、このことがウェブ解析と施策がセットである所以になります。

勉強会の後半では、「ウェブ解析による改善点の見つけ方」ということで、より実践的な内容となりました。最初に紹介されたのは、マクロの視点とミクロの視点で考えるということでした。マクロの視点では、仮設を立てたうえで、時期によるトレンドの有無やセグメント間の数値の変化などから、仮設が正しいのかを検証していきます。このテーマの中では、直帰率、離脱率、コンバージョンといった指標の正しい捉え方や、どのように仮設を立てていくのかについて、具体例を用いて解説をしていただきました。ミクロの視点は、ウェブサイトを訪れたユーザーの行動や心理に焦点を当て、気づきや課題を発見する手法です。こちらも、Googleアナリティクスを使用した場合を例にとりながら分析の手法を解説していただきました。

最後に、Googleアナリティクスのバージョン変更やCookie規制など、最近話題となったテーマについて、いくつか説明をしていただきました。その後の質疑応答では、ウェブ解析の知見がある会員と五百田講師とで活発な意見交換が行われました。

このような充実した内容で勉強会を終えましたが、その後で五百田講師にお話を伺うと、私と同じく法学部のご出身であることが分かりました。ウェブ解析というと何となく理系のイメージがありましたが、文系学部の出身であっても十分に使いこなせるツールであることがわかり、より身近に感じることができました。中小企業の多くがホームページを開設している昨今の世の中で、学んだ知識を活かして支援の裾野を広げたいと思わせてくれる勉強会となりました。

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