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「和菓子作り体験イベント」参加レポート

和の魅力と地域の絆 – 和菓子から学ぶ柴又のまちづくり成功事例

城南支部 紅林 慶太

1月27日(土)、城南支部の会員部主催による「和菓子作り体験イベント」が葛飾区で開催されました。
江戸時代の末期に創業され、映画「男はつらいよ」のモデルとなった老舗和菓子屋である「高木屋老舗(たかぎやろうほ)」様で行われました。
目的は、「和菓子作り&点茶体験により、日本の伝統文化に触れる」「老舗和菓子屋店の経営・運営の実態を学ぶ」「イベントを通じて、会員同士で交流を図る」の3点でした。

柴又駅に10時集合ということで、早めに来ようとしたら30分ほど早く到着しました。城南支部の活動エリアからはやや離れているため、乗り換え時の移動時間や電車の遅延可能性を考慮したためです。

その余裕を利用して、柴又帝釈天を含め周辺を散策しました。

10時に柴又駅改札付近に集合、全員で高木屋老舗様に向かいました。高木屋老舗様では、店舗の2階に広い和室があり、手を洗ってから着席、それぞれに用意された求肥や餡を使って和菓子作りをしました。
職人の修行もされた後継者の専務に指導されながら、小さい頃にやっていた粘土のように、形を整えたり、こねたりしてみましたが、形はお察しください。桜の花を作ってみましたが、当然のようにきれいな形にはなりません。とは言っても食べれば同じ…ですよね?

 

その後は高木屋老舗の石川代表取締役社長より歴史や店舗経営、商店街を含めたまちづくりについてお話を聞かせていただきました。
映画「男はつらいよ」の舞台になったこともあり、公開当時は非常に多くのお客様が訪問し、賑わいを見せましたがブームも収束しました。その時に商店街全体でこれからのまちづくりをどうしようか議論が起こりました。
最初のうちは、機械による効率化、商品も絞らずに幅広く扱う、マンション建設を含めた近代化といった意見が98%と圧倒的に優勢でした。
しかし、手作り、専門化を大切にした店がお客様から支持を得ていることが分かると、次第に「男はつらいよ」の舞台となった柴又らしさを大切にしようという声が大きくなりました。
同時に、行政の方々も柴又らしさを重視し、その熱意を反映させました。
時間は掛かりましたが、街の人たちが丁寧な議論を重ねて一つの方向を向くことができました。
現在の柴又は、レトロな古き良き柴又らしさを打ち出しつつも、訪問するお客様を大切にされております。
大量生産ではなく個別の良さを大切にしています。お団子一つをとっても、店ごとに色合いが異なります。それぞれの店が独自の魅力を発揮しています。お客様の目の前で煎餅を焼くなど、顔の見える関係性を大切にしております。
こうやって、他の場所では手に入らない、柴又でしか得られない体験、手に入らない商品といった魅力を打ち出しています。

このような体験は、中小企業診断士として、まちづくりに関わる際に、商店街独自の魅力とは具体的にどのような魅力なのかを語るための、良い引き出しになったように思えます。

お忙しい中、このような素敵なイベントを開催してくださった会員部の皆様や参加された会員の皆様に感謝いたします。本当にありがとうございました。

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