城南支部認定「中小企業SDGs支援専門家養成コース(第2期)」
城南支部 高橋 美紀
~第10回(最終回)の実施報告~
3月23日(土)、「中小企業SDGs支援専門家養成コース」の第10回目(最終回)が、品川区立中小企業センターにて実施され、受講者11名が参加しました(1名欠席)。
- 最終回のメイン「成果発表のプレゼンテーション大会」
当日は、これまでの学びの成果を発揮する「プレゼンテーション大会」が行われました。
全員が、この日のためにSDGsについて理解を深め、コンテンツを練り上げてきました。実は、第2回目から、受講者には、SDGs17の目標から1つを選んで、5分程度の模擬講義を実施することが課せられてきました。これは、「中小企業向けセミナー講師として、SDGs実現に向けた啓蒙活動を行えること」を目指したものです。
もっとも、これは容易ではありませんでした。まず、5分程度といいつつも、コンテンツは60分のものを作成します。さらに、第2回目から7回目は、「前回とは違う目標を選ぶ」ことになっており、回を重ねるごとに、「もうネタがない」と頭を抱えました。第8、9回目は、そのルールはなくなったものの、代わりに、最終回の成果発表を意識し、より質の高いものが求められることに。過去講義のレジュメを見返し、何をどのように伝えるか、試行錯誤を続けました。
さて、当日のプレゼンテーションの持ち時間は15分です。さすがにいつもとは異なる緊張感が室内を包みます。もっとも、そこはこれまで研鑽を積んできた診断士、誰もが「中小企業への啓蒙」をベースに、それぞれの専門性や興味の方向性を活かしたプレゼンを行いました。
プレゼン後は、1人につき5分程度の質疑応答が行われます。「先ほど紹介のあった事例、もう少し詳しく教えてください」「グループワークを取り入れるようですが、どのように進めるのですか」など、活発なやりとりが繰り広げられました。併せて、コース代表の足立秀夫先生からも講評をいただきました。「“SDGs”と“SDGs経営”は違う」「17の目標と手段を混同しない」など、気を付けるべきポイントを再確認できました。
最後に、足立先生から一人ひとりに修了証が手渡されました。10か月間走り続けてきて、ホッとした瞬間でした。
- 全10回を振り返って
私自身、受講前は、SDGsについて「ぼんやりと知っている程度」でしたが、受講し始めてから、「持続可能な社会を実現するために、診断士として何ができるか」について常に考えるようになりました(ちなみに、一個人として私が実践しているのは、第6回目登壇の武州工業株式会社 林英夫相談役がおっしゃっていた、「スーパーマーケットの食品売場では、商品を手前から取る」です)。また、SDGコンパスなどのフレームワークについて学べたり、先進企業の講話から新たな気付きを得られたりもしました。
ここまでご指導いただいた足立先生や安藤一彦先生、事務局の改田義之先生や田口哲夫先生、そして、何より一緒に学んだ仲間に心から感謝いたします。
- 令和6年度も開講予定
本コースは、令和6年度も、本年度と同じく6月から開講予定です。
SDGsは、世界を変革する共通目標です。中小企業がSDGsを経営に生かす手法についてじっくり学びたい方には、ぜひ本コースの受講をお勧めします。本コースを通じて、多くの方とご縁ができれば嬉しいです。