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第6期金融支援塾「第4回」受講報告

制度融資と補助金の活用

城東支部 矢吹 卓也

6月29日(土)、東京都診断士協会所属の企業金融研究会が運営する金融支援塾(吉田勉塾長)の第4回(全6回)を受講しました。この金融支援塾は、中小企業の支援を行ううえで極めて重要となる「資金調達に関わる周辺知識」を中心に、吉田塾長の経験や実際の事例を交えながら学べる実践的な講座となっています。金融支援塾6期はさまざまな背景を持つ5名の塾生が参加して、お互いの知識も共有しながら共に学びを深めています。

第6期金融支援塾「第4回」受講の様子

今回の講義は、「制度融資と補助金の活用」と「診断報告書の作成」です。制度融資とは、国や地方公共団体が利子補給をすることによって低利・長期の融資を実現するものです。制度融資は、国、都、市区町村単位で提供しており、全てを把握することは極めて困難です。そのため事業者様にとってどの制度融資が良いのか判断をすることも同様に難しい状況です。そのような状況では、判断の基準となる考え方や、金融機関からみた制度融資の提案など、判断基準となる知識が重要となります。この講義では、それらの実践的なノウハウを教えていただきました。また、コロナ前後の保証協会の保証残高や代位弁済の推移などの現状データから、今後はますます中小企業に対する金融支援の知識が必要となってくるだろうと再認識いたしました。
制度融資の講義の具体的な内容は、連帯保証と担保、連帯保証の見直しの動き、経営者保証に関するガイドライン、融資条件の仕組み、抵当権・根抵当権、等です。どれも重要な項目ではありますが、自分の知識が不足していた抵当権・根抵当権については特に学びを深めることができました。金融機関がどのような考えで、どのように担保を設定してくるか、そして、どのように担保を外す交渉をしていくのか、まさに現場の生の情報を交えながら講義をしていただきました。
次は補助金の活用です。補助金は特にコロナ禍以降に、事業者のなかでは一般的になってきました。中小企業診断士にとっても支援機会として多くの方が取り組んでいると思います。補助金の種類、条件、補助金の額など体系的な知識に加え、個別具体的な申請の内情などを教えていただきました。申請における留意点や補助金審査の視点など、ものづくり補助金制度が始まった時から事業者と共に取り組んでいる吉田塾長ならではのお話は新たな学びの多い講義でした。

第6期金融支援塾講義テキスト

本日の最後の講義は「診断報告書の作成」です。実際に吉田先生が行っている報告方法の型をお教えいただきました。様々な会社の分析結果を報告書として分かりやすく簡潔に、かつ素早く記述するノウハウは公的支援を行ううえではとても重要になります。専門家派遣制度にこれから登録する塾生とっても、既に専門家派遣制度を実践している塾生にとっても学びの多い機会となりました。
おわりに、第6期金融支援塾も4回が終了して残り2回となりました。残りわずかとなりましたが、実務従事ポイントの取得や、作成したプレゼンコンテンツを実際に発表する機会など、まだまだ盛沢山な講義が続きます。引き続き、新たな知識の習得と、少人数ならではの交流を楽しみたいと思います。

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