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第20期城南コンサル塾 第8回講義開催報告

城南支部 高田 真里

すっかり街も人も冬の装いとなった2024年12月21日(土)、池上会館にて第8回城南コンサル塾が開催されました。塾生同志も絆が深まり、朝からあちこちで会話が弾んでいます。当日は事業再生支援を中心に講義が行われました。

■事業再生の基礎スキル

最初は宇野講師による「事業再生の基礎スキル」です。事業再生の実務について、再生の進め方、事業デューデリジェンス(事業DD)の実施ポイントが説明されました。事前に講義動画やレジュメで予習していましたが、リアル講義では予習教材の背景に踏み込んだ解説があり、塾生は集中して聴講しました。事業再生は、金融機関と企業の双方が納得する再生計画の立案が必要で、それこそが診断士に求められる役割だと認識しました。

■事業再生支援の実務

続いてケーススタディをもとに、事業再生支援の実務のグループワークが行われました。各自が事前に作成してきた、ケーススタディ先のスポーツ店の事業DDを基に、グループで窮境要因をまとめました。私のグループでは、経営不振の本質的な原因を突き止めるために、ロジックツリーを活用して問題点を整理し、意見を集約しました。その後、全社方針やアクションプランを整理し、施策の具体化を図りました。
中小企業はリソースが限られるので「何かをやると、何かを捨てざるを得ない」。そのため、実行可能で短期的に効果の出る施策に絞り込むよう、アドバイスがありました。どの施策が真にこの企業のためになるのか、限られた時間の中でまとめていきました。

午後は2班に分かれて、グループワークの発表と講評が行われました。各班3グループずつ発表を行い、尾上講師と秋山講師から講評をいただきました。特に、ロジックの一貫性とアクションプランの絞り込みについて指摘がありました。「この全社方針で窮境要因は解決できているか?」という問いには、思わず考え込む場面も見られました。ロジックの一貫性を明快に打ち出すことは、経営者が納得して事業再生に踏み出すうえで欠かせない点ですが、頭で理解したことを実践する難しさを実感しました。
最後に、宇野講師から総括がありました。事業再生における、診断士の役割やマインドについても語られました。経営者の事業再生への意欲を引き出すための、取り組み姿勢や人間力の重要性が強調されました。人間力は一朝一夕では得られず、日々の積み重ねが重要であると感じました。「事業再生は関係者が多く苦労も多いが、それだけにやりがいのある業務である」という言葉が、心に深く刻まれました。

■模擬講演

午後の後半は、2班に分かれて模擬講演が行われました。事前に猪瀬講師と義盛講師から「AIDMA(注意→関心→欲求→記憶→行動)」モデルに基づく、講演チラシの作成ポイントについて講義を受けました。チラシは掲載情報が限られるため、講演の企画がしっかりできていないと訴求力のあるチラシになりません。チラシ作成を通じて企画へのフィードバックが得られ、よりよい内容に磨き上げられると感じました。その後、事前に準備した企画書・レッスンプラン・レジュメ・スライドに基づき、一部を実施する模擬講演が行われました。模擬講演も7回目となり、塾生の腕前も上がってきました。特に話し方、伝え方は落ち着いて聞きやすくなっています。一方で、私は今回テーマを変更したところ、自分が話したい内容と構成になっているとのご指摘を受けました。これは初回にも指摘されたことでした。わかったつもりのことが実践できてない、をここでも実感することになりました。受講者のニーズにこたえて、理解しやすい構成になっているか、見直す習慣を身につけたいと思います。

■まとめ

コンサル塾はあと3回を残すのみとなりました。毎回テーマは異なりますが、現状分析に基づき論理的思考を積み重ねることで、課題を整理する手法が身についてきた感触があります。その一方で、現状分析と論理的思考の重要性をますます実感しています。コンサル塾で学んだ基礎理論を活かし、今後は結論を導くスピード感と質をさらに高めるために努力を続けたいと思います。

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