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第20期城南コンサル塾 実務実習(ドッグランカフェ診断)参加報告

城南支部 岸田 幸宏

 2024年11月1日から12月20日まで、白井克昌指導員、山田美鈴副指導員のもと、城南コンサル塾第20期の塾生5名で、実務実習に参加しました。実習先は、神奈川県横須賀市にある自然豊かな立地のドッグラン併設カフェを運営しており、直近3年の売上は右肩上がりの成長期にある企業でした。60歳代の社長夫妻は長野県に新規店舗を開店すべく、物件探しを始めており、長野県と神奈川県の2拠点生活を計画していらっしゃいました。

実習初日のインタビューに先立ち、10月中に2度Zoomによる事前打ち合わせを行い、質問事項を整理し、仮説を持ってインタビューに臨むこととしました。インタビューでは、沿革、商品へのこだわり、お悩み、今後の目標など、事前資料からは読み取れない会社の現状を伺いました。実習2日目は、まず、報告会から逆算して各回に何を行うか、全体のスケジュールを決めた後、ファクトベースで当社の現状を整理し、コンサル塾の講義で学んだ「あるべき姿」の設定、「問題」、「問題点」の抽出、「課題」の設定まで行うことができました。「あるべき姿」の設定次第でその先の議論が変わってくるため、ここが診断の起点になります。事業者の意を汲みながらも、実現可能なレベルで設定すべきことを頭では理解していても、実際の場面で適用する難しさを感じました。5回目の終了までに報告書を完成できるよう、現状分析と、今後の方向性について全員で議論を繰り返し、報告書を書き進めました。各回の議論の前には、両指導員から原稿が真っ赤になるほどの丁寧な添削指導をいただき、認識の誤りや新たな気づきを得ることができました。実習メンバーは、互いの意見を尊重しつつ、チームワーク良く、当社のあるべき姿に向けた施策を考え、報告書を纏めることができました。

実習最終日の報告会は、当初予定した時間を大幅に超過したことは反省点でしたが、社長夫妻には熱心に聞いていただき、無事終えることができました。「実務実習はこれで終わった」と思っていたところ、なんと報告会の翌日、白井指導員経由で社長夫妻から、提言内容についてより詳細な数字を算出して欲しいとのご要望がありました。すぐに算出、提出したところ、その数字に基づき、具体的に実施を検討いただいているとのことです。実務実習で事業者のお役に立てたことを実感できるうれしい体験でした。社長夫妻が体感として何となく感じていたことの原因や要因を整理してお伝えすることができた結果だと考えます。また、当社の対応の柔軟さとスピード感にも驚かされ、診断士として貴重な経験となりました。

今回の実務実習を通じ、コンサル塾で学んだ理論を実際に活用する経験ができたことは、診断士活動において大きな学びとなりました。今後、更に事業者のお役に立てるよう、コンサルティングの実践的なスキルを積んで参ります。

2ヶ月に渡り、ご指導いただいた白井指導員、山田副指導員、ご協力いただいた事業者に、実習生を代表し、改めて御礼申し上げます。

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