2024年度城東ポータブルスキルコース(第3期)開催報告

城東支部 藤井 篤宜
はじめに
今年度で第3期を迎えた城東支部の「ポータブルスキルコース」。2024年11月から2025年3月にかけて毎月1回開催され、全5回の講座を通じて、「マネジメント」「ロジカルシンキング」などの、診断士はもちろんビジネスパーソンとしても重要なスキルを体系的に学びました。各講座では、専門的なスキルを持つ診断士や専門家が講師を務め、座学だけでなくディスカッションやグループワークなども取り入れた、実践力を高める内容となりました。
第1回:マネジメント/ロジカルシンキング
「社長が求めているのは、コンサルタントの思考プロセスではなく、課題を解決するための具体策です」。講義で松井支部長がお話されたこの言葉は、強く印象に残っています。本講義では、顧客の課題を論理的に整理・分析するロジカルシンキングと、その分析結果を具体的な解決策として実行段階まで導くマネジメントスキルを学びました。これらは診断士活動の根幹となり、今後の活動でも常に意識し、磨き続けたいと思います。
第2回:ヒアリング/データ分析
診断士は、顧客や市場環境などのデータを的確に分析して仮説を立て、それをもとに効果的なヒアリングを行うことが求められます。講義では、Excelを活用した実践的なデータ分析の方法と、窓口相談などの実務フローに基づいたヒアリング手法を学びました。
第3回:ライティング技術/Word活用法
提案書や計画書など、診断士業務で重要な役割を担う「書く」スキルを学びました。「伝わらない文章」の分析を通じて、相手に的確に伝わる表現力や視点を習得しました。また、Wordの「スタイル」や「段落」などの機能を活用して、文書作成の効率化や視覚的な訴求力を高める技術も学びました。
第4回:採用されるセミナー企画とプレゼンテーション/魅せる・伝わるスライド作成法
顧客である中小企業に役立つ内容であることはもちろんのこと、企画・運営を行う事業者側にも「採用したい」と思わせる企画の重要性を、実際にセミナー案を考えることで学びました。また、参加者に伝わる発表を行うために、「見やすさ」「分かりやすさ」を意識したスライド作成のポイントについても理解を深めました。
第5回:伝わる話し方/成果発表会
午前中にフリーアナウンサーの一色 映里講師を迎え、発声練習や相手に伝わる話し方のレッスンを受講し、午後の成果発表会に向けた練習を行いました。午後の成果発表会では、学んだスキルを組み合わせて取り組んだ最終課題の成果をプレゼンしました。私は「ライティング× Word ×スライド作成」の組み合わせで、フリーランス新法(「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(フリーランス・事業者間取引適正化等法))の概要説明を行いました。受講生全員が学んだスキルを自分自身のものにして発表しており、私自身非常に刺激を受けました。
おわりに
最終回に能力開発推進部の入山部長が述べられた「ここから始まる」という言葉の通り、本コースは私たちの出発点です。次なるスキルアップコースに進む人、独自のテーマで活動を始める人など、受講者はそれぞれ次の一歩を踏み出します。私自身も、本コースで得られた学びや気づき、講師の方々や同期受講生とのつながりを大切にしながら、診断士として成長していきたいと思います。