令和7年度「国際交流会」開催報告

城東支部 赤平 裕規
令和7年度の国際交流会をリアル方式で開催したので、概要を報告します。
- 開催日時:令和7年11月1日(土)14:00 ~ 17:00
- 開催場所:東京都中小企業会館9階講堂
- 主催者:(一社)東京都中小企業診断士協会国際部(主幹事:城東支部)
- 開催目的:
日本で活躍する高度外国人材を招き、
メインテーマ:「外国人人材とつくる中小企業の未来」 と題し、
(1) 発見!日本企業の新たな強み
(2) 外国人人材と共に創る中小企業の未来
について討議することで中小企業診断士との交流を図る。 - 開催内容:
(1) 基調講演(中小企業診断士:船橋 竜祐会員)
(2) グループ・ディスカッション第一部(高度外国人材1名+診断士3~4名、9グループ)
(3) グループ・ディスカッション第二部(高度外国人材1名+診断士3~4名、9グループ)
以上の内容で交流会を開催したところ、出席者の積極的な参画により有意義な交流会となりました。参加者の方々に謝意を表します。
基調講演では「2025年我が国の外国人政策について考える」をテーマに、「日本の労働人口の減少と人手不足の傾向」、「外国人人材の受け入れが不可欠な事」、「多様な在留資格制度の理解と戦略的な外国人政策の必要性」についてお話し頂き、基本的な理解と目的を共有しました。
グループ・ディスカッションは、9名の外国人人材ゲストの方々を参加した診断士で囲み、9グループで実施しました。ディスカッションは二部構成で診断士のグループを組み替え、2名の外国人人材の方々と交流できるようにしました。 ディスカッション後に、インタラクティブに意見交換できるツール「SLIDO」を使い、そこに意見をインプットいただく事で、お手持ちのスマートフォンで内容を共有できるようにしました。各グループの発表によると、
(1) 日本の安全・安心に対する評価の高さを改めて認識し、「報連相」の励行文化とチームワークの良さが強みである。
(2) 日本企業の意思決定が遅く、取引決定まで長い時間がかかる問題もあるが、決定後は長期的な視点での関係を考慮し、安定性のある運営を実施できる点が強みである。
(3) 外国人人材の職場での公平な人事評価や、配慮あるコミュニケーションの取り方の改善があるとより良くなる。
(4) 日本語の難解なマニュアルや不明瞭なジョブディスクリプションなどで明確にすることで更に働きやすくなる。
など様々な意見が出ました。
今回の参加者は高度外国人材9名、診断士45名でした。アンケート(5段階)では、国際交流会全体で92%、基調講演で65%、グループ・ディスカッションで90%が「大変満足」「おおむね満足」と回答でした。 個別コメントでは、「日本で働いている外国人の方との接点がなかったので、生の声を聞けるとても良い機会でした。みなさんとても高い見識をお持ちで、今後の日本の目指す方向性を考える上でも、とても参考になりました。」、「日本で働く外国人の抱える問題や思いをじっくりと聞くことができて大変勉強になリました。」等の評価でした。その他、オンラインでの同時開催の要望や外国人の方のバラエティを広げて欲しいなどの要望もありました。

外国人人材ゲストの方々の感想としては、「思っていたことをシェアし意見交換できる貴重な機会であった」、「このような交流の場を増やしていただきたい」、「外国人人材が大切にされている等、気づきに繋がった」、「メディアも呼んでアピールしてほしい」等がありました。
休日午後開催に関わらず多くの方々の参加で、闊達な議論が行われた有意義な交流会となりました。イベントを盛り上げ双方向のコミュニケーションを円滑にできた要素としてウェブサービスの活用もあり、概ね好評でした。 更に効果的な運営や活動の外部アピールも今後検討してより良い交流会開催に繋げていきたいと考えます。
末筆ながら実行委員として企画・運営を支えて頂いた各支部の方々に感謝申し上げます。
以上