企業内診断士フォーラム「中小企業診断士のための写真を使った売上改善支援実践講座」報告

城南支部 中島 雄一郎
2025年12月7日(日)、城南支部会員部の主催による企業内診断士フォーラム「中小企業診断士のための写真を使った売上改善実践講座」が開催されました。講師はプロカメラマンであり、中小企業診断士としても活躍されている石田紀彦会員です。
近年、売上改善策としてSNSの活用が主流となり、事業者への支援の場でも「SNSを使いましょう」と助言することが多くあります。しかし、具体的にどのように活用すれば効果的なのか、写真をどう使えば売上に結びつくのかまで伝えられていないケースも少なくありません。今回の講座では、写真を通じて売上改善に繋げるための考え方や撮影技法を学び、実際の事例を通じてその効果を体感することができました。

講座は「写真を撮る目的」「撮影技法」「支援事例」の三部構成で進められました。第1部では、マーケティング手法を絡めながらSNSで発信すべき情報を整理し、その目的に応じた写真を撮ることの重要性が解説されました。単に美しい写真を撮るのではなく、誰に何を伝えたいのかを明確にし、目的に沿った写真を選ぶことで売上向上に直結するという内容でした。
第2部では、消費者の行動モデルをベースに、各段階でどのような役割を果たす写真が効果的かを学びました。売上改善のためには「きれいさ」だけでなく、見る人の注意を引き、心を動かす写真が必要であることが強調されました。光の方向や明るさ、構図の違いによって写真の印象が大きく変わることを、スマホを使った実習を通じて体感できたのは非常に有意義でした。参加者は実際に撮影を行い、技法の違いが成果に直結することを実感しました。

第3部では、石田会員が実際に支援された事例が紹介されました。利益構造を分解し、どのセグメントをターゲットとするかを明確にした上で、そのターゲットに合わせた写真を使い分けることで売上改善に成功した事例です。写真そのものが「接客」を担い、顧客の購買意欲を高める力を持つことが理解できました。
この講座を通じて、写真が売上改善の強力な武器になることを改めて認識しました。高価な機材を揃える必要はなく、基本的なマーケティングの考え方である「誰に、何を、どのように」を意識し、少し工夫を加えるだけでスマホのカメラでも十分に効果的な写真が撮れることが分かりました。これならSNSの活用に抵抗を感じている事業者でも取り組みやすく、支援の幅を広げることができるでしょう。
さらに、従来の写真の常識と思っていたことが誤りであったり、うまく撮れない理由が明確になったりと、目から鱗が落ちる瞬間も多くありました。参加者にとって非常に学びの多い時間となり、写真を通じた売上改善の可能性を強く感じることができました。
また、活動の制約が多い企業内診断士にとって実践的な知識を習得しつつ診断士同士のコミュニケーションを深められるという事で非常に一挙両得な企画でありました。
貴重なお話をいただいた石田紀彦会員、そしてこのような有意義な企画を準備してくださった会員部の皆様に心より感謝申し上げます。今後もこうした実践的で興味深い企画を楽しみにしています。