第21期城西プロコン養成塾(JOPY)商店街診断報告

地域住民と商店街の熱き“想い”に向き合った、和泉明店街「再生」への一歩
城西支部 地曳 健
杉並区の京王線代田橋駅から数分歩くと、突如として都会の喧騒を忘れさせる空間が現れます。そこは東京都内にありながら沖縄の風を感じられる場所、「沖縄タウン」の愛称で親しまれる和泉明店街です。2005年の開設から約20年。この「リトル沖縄」が歩んできた歴史を重んじつつ、更なる発展を目指して、指導員2名+JOPY21期生8名からなる診断チームで商店街診断を実施しました。
診断は10月24日(金)から本格的にスタートしました。チームはまず、この街が持つ潜在的なポテンシャルを深く掘り下げることから着手し、通行量調査や来街者アンケート調査を実施しました。特にアンケートにおいては、270名もの人々から貴重な生の声を集め、それを丁寧に読み解き、客観的なデータとして整理したことが、現状分析の大きな指針となりました。
調査の過程で最も印象的だったのは、地域住民の方々が抱く「商店街再生への想い」です。多くの住民は「沖縄の雰囲気や、店主との温かいふれあいが大好きだ」と語る一方で、「昼間にシャッターが閉まっている店が多く、日常の買い物に少し不便を感じている」という切実な想いを持っていました。住民たちは単なる観光地としてだけではなく、「生活の拠点としての賑わい」を取り戻してほしいと、この街の再生を心から願っていたのです。
また、商店街を支える役員の方々の想いも非常に熱量の高いものでした。約20年前、沖縄出身者の多さを背景に手探りで「沖縄タウン」を立ち上げたという自負がある一方で、建物の老朽化や後継者問題という厳しい現実に直面し、激しく葛藤されていました。しかし、その根底に流れる「この独自の文化を次世代に繋ぎたい」「再び若い世代が活気を持って商売できる街にしたい」という強い決意をチームは感じ取りました。

分析の結果、この街には「沖縄」という唯一無二のブランド力と高い認知度、そしてそれを支える商店街の組織力という強固な基盤があることが再確認されました。これらの現状分析とアンケート結果を踏まえ、チームは提言のテーマを「再生」と決定し多角的な提言をまとめました。具体的な提言内容は、SNS活用の最適化によるデジタル発信の強化から、飲食店同士の連携を促すイベントの開催、さらには空きスペースやシャッターが閉まっている店舗の有効活用に至るまで多岐にわたります。また、近隣の小学校との清掃活動や職業体験を通じた接点作りなど、地域との絆を再構築する施策も盛り込みました。これらは全て、「強みを活かし、弱みを補強する」という一貫した戦略に基づいています。

11月29日(土)に行われた報告会にて、一連の提言を聞き終えた商店街会長から「今までで一番良い提案だった」という言葉をいただき、チーム一同にとって何よりの喜びとなりました。それは、専門的な分析を超えて、商店街を愛する人々の「想い」に真摯に向き合った姿勢をご評価頂けた瞬間だったのかもしれません。すでに提言の一つは具体的な取り組みとして動き出しており、この迅速な実行力こそが再生への強力な原動力となると確信しています。
和泉明店街が歩むこれからの20年が、これまで以上に力強く、そして地域の人々に寄り添うものになることを願っております。