城南プログラム「中小企業の自走化を実現する伴走支援」参加報告

城南支部 石田 正和
2026年3月4日(水)、品川区の南部労政会館にて城南プログラム「中小企業の自走化を実現する伴走支援」が開催されました。支援現場では、事業者様との打ち合わせを経て計画を作ったのに、実行されないという事象が起こりがちです。また、伴走の名のもとに過介入となり、支援者が何でもやってしまうことで事業者様の主体性を損なうことがあります。自身にも同様の経験があったため、解決のヒントを得ようと本セミナーに参加しました。
講師の納塚 大会員は、沖縄県官民合同伴走支援事業の伴走コンサルタントとして毎月1回県内企業を訪問され、国・関係機関と連携し、意思決定と行動変容を促して自走化へつなげています。セミナーは、①伴走支援が求められる背景、②支援の全体像、③信頼関係の構築、④本質的な課題へのアプローチ、⑤支援設計、⑥事例とワークという構成で進みました。ゴールは、次の3つです。
1. 伴走支援を入口設計→理解→信頼構築→課題設定→自分事化→実行支援→自走化の流れで説明し、案件に合わせて設計できる
2. 初回面談から信頼関係・心理的安全性をつくる具体的な手順がわかる
3. 会議体を活用し、行動変容と小さな成功体験を積ませながら自走化へ移行できる

講義内容で強く印象に残ったのは、
・伴走支援とは、支援者が答えではなく意思決定と実行がまわる仕組みを設計すること
・伴走の必要性は、企業規模ではなく変革が進まない構造の有無で判断すること
・成果物は、資料ではなく行動変容と小さな成功体験の蓄積である
という3点です。印象に残るということは、今の自分に欠けている視点であることの裏返しです。会議体の設計・運営は、自分の未経験領域のため今後の課題のひとつです。ほかにも、関与度の移行条件を行動で定義して段階的に移行するなど、セミナーの参加目的を満たす多くの学びを得ました。同時に講師の方も、一朝一夕ではなく試行錯誤を重ねながら、伴走支援ノウハウを蓄積してきたことがうかがえました。事業者様の腹落ちがセミナーの重点テーマのひとつでしたが、一受講者としても全体をとおして非常に腹落ちしました。
今回のプログラムは、事前アンケートにより受講者の関心が高い内容を手厚く盛り込んでいただき、質疑応答でも活発な意見交換が行われました。中小企業庁「経営力再構築伴走支援ガイドライン」の要点を整理したチェックシートや、問いのテンプレート、伴走支援設計シート、支援先への関与度の段階モデルなど、実践的なツールもいただきました。今後の支援現場で活用し、自身の伴走支援についてもPDCAサイクルを回して支援レベルを底上げしていきます。最後になりますが、このような機会を設けていただいた講師と能力開発推進部の方々に、厚く御礼申し上げます。