国際部主催『海外オンラインミニ講座(第1回)』 開催報告
7月28日(木)、東京協会国際部主催の海外オンラインミニ講座(第1回)がZoom Webinarで開催されました。日本の国際企業において人事組織や企業文化の研究を行ってきた、日本語が堪能なランカスター大学のPh.D. Zoe Zhu (ゾーイ教授)による、『海外経営における人事戦略と異文化理解』をテーマにご講演いただきました。
昨年度から継続する本講座へ関心は大変高く、国内の診断士協会・国際関連研究会のみならず、海外からの参加者も含めて207名の方に参加いただき、大変盛況な会となりました。
第一部は、日本の企業方針や従業員の行動、組織の運営方法の観点から、日本人が事業を展開する際に知っておくべく海外人材の活用の仕方や、現地の人々と一緒に実際の仕事を進める上でのポイントを紹介いただきました。学術的な論点も含まれており、理論と実践を織り交ぜたご説明には目から鱗でした。
第二部は、英国の自然や文化遺産の紹介と、英国ランカスター大学の先端的な教育設備とその利用について、動画でご紹介いただきました。ゾーイ教授の目線から見るランカシャー州の風景や、リアルな大学の光景をzoom越しに眺めることができ、ひとときの海外旅行気分を味わえる和やかな時間でした。
先生への質疑応答では17件の質問や感想が寄せられました。多くの質問で応答時間が足りず、先生から後に応答をいただきました。追加のQ&Aの内容について連絡を受けたい方は、2022_online_mini@google.comへご連絡ください。折り返し送付いたします。
開催後に参加者の方にアンケートへの回答をご協力いただき、96%以上の方が「大変満足だった」、「満足だった」と回答ありました。また次のような感想をいただいております。
・現地の人とのコミュニケーションで苦労した状況と理由がよく分かった。
・経営理念の浸透のプロセスのお話は、日本の会社の中でも変革を実行しようとする際に直面する問題などにも共通することを感じた。
・ビジネスと文化人類学の関連性が学問的に繋がった。
・⺠族間の文化の違いをとても包括的、客観的に捉えておられていて今までの足りない視点がパッと開けたようです。
・全員経営やジェネラリストという日本の強みを活かすという視点が大変参考になりました。
・異文化において我々が心得ておくべき土台となる考え方を知ることができた。
また、今後聴いてみたいセミナーテーマ、対象国についてお聞きしました。
・ウクライナ紛争のビジネスへの影響について。
・ロシアとの距離感でゆれるトルコや中東やインドのような国での貿易に関わるセミナーテーマをきいてみたい。
・アフリカや中南米など、普段目にする機会の少ない地域。
オンラインでもできる講座であるからこそ、実際に訪問することが難しい国への関心が高いことがわかりました。
第2回の開催も、皆さんの関心の高いテーマで開催ができるよう検討して参りますので、次回のご参加も心よりお待ちしております。
中央支部国際部 木村 篤