三多摩支部 TAMA活性化支援グループ 第105回経営オープンセミナー
2023年版中小企業白書 ~概要版より2倍詳しい中小企業白書解説~
三多摩支部TAMA活性化支援グループでは、11月14日(火)にZoomにて掲記題目でセミナーを開催しました。講師は、古屋 健氏、進行役は下垣 豊氏が務めました。
本セミナーでは、600頁を超える中小企業白書をサブタイトルのとおり概要版を白書本文でさらに深掘りした内容で、テキストも100頁超の大作でありながら、ポイントをおさえた大変わかりやすい講義でした。
第一部『令和4年度(2022年度)の中小企業の動向』では、人手不足、物価動向、感染症の影響、カーボンニュートラルなど旬なテーマについての解説がありました。特に「地域の包摂的成長」という項目を掲げて、中堅企業が地域の賃上げ、雇用、経済成長に大きな影響を与えているというデータも示しながら、地方の中堅企業の成長が重要であるとしている点や、デジタル化など各テーマのなかに地域間格差、問題をたくさん取りあげていたのが今年度の特徴だという説明でした。
第二部『変革の好機をとらえて成長を遂げる中小企業』では、戦略、経営者、事業承継・M&Aなど7つのテーマについて、解説と各テーマごとにまとめのチャートを組み入れてポイントを整理するという非常に丁寧でわかりやすい解説でした。
質疑応答の時間では、「過去の白書と今年度版との違い、特徴を挙げるとどんなところか」「大企業と比べて中小企業が劣っている課題としてはどんなことが挙がっていたのか」といった質問があり、また「広範囲に渡り新しい知見を得られた。今後中小企業を支援するうえで参考にしたい。」「リスキリングが業績と関係していることは興味深かった。セミナーなど通じて中小企業に新しい情報提供が必要と思った。」などたくさんの意見、感想も挙がり、中小企業白書を総括して確認できる機会がない中で大変有意義なセミナーだったと思います。
三多摩支部 足立 利次 tadachi_1429=jcom.zaq.ne.jp