城南支部認定「中小企業SDGs支援専門家養成コース(第2期)」
~第8回の実施報告~
城南支部 澤田 和也
2024年1月27日、「中小企業SDGs支援専門家養成コース」第8回講座が開催されました。今回も含めて残り3回となり、SDGsをいかにして中小企業に啓蒙および浸透させるのか、アウトプットに比重を置いた議論を行いました。講座の内容は以下のとおりです。
・SDGsの啓蒙活動としてプレゼン(受講者11名による)
SDGsの17の目標をもとに、取り組むべき活動や行動について、模擬講演を行いました。前回までは17の目標ごとに受講者各自の発表をしていましたが、今回は3月の最終プレゼンに向けて中小企業経営者に向けた全体構成を考えて発表をした受講者もいました。実際の中小企業経営者をイメージしSDGs啓蒙を検討するのは意外と難しく、使用する言葉をより分かりやすく、また実業の経営に近いSDGs目標とメリットを丁寧に説明する必要があると学びました。今後もプレゼンの聞き手の中小企業経営者を意識し、引き続きブラッシュアップを重ねてまいります。
・講義 SDGコンパス ステップ5 報告とコミュニケーション
SDGsに関する進捗状況を定期的に報告しコミュニケ―ションを行うことが重要です。そこでコミュニケーションの概念は何なのか、報告とコミュニケーションはなぜ重要なのか・・・という基礎から、さらに効果的な報告の手順10原則を学びました。SDGsの取組だけでなく、あらゆる報告書作成や中小企業への社内共有の方法にも学びがありました。
・講義 SDGインパクト基準
「SDGインパクト」はSDGs達成に向けて投資家に対して投資活動を推進するための取組であり、SDGsの「良い進め方」を記したガイドとなる基準を提供しています。またその基準(SDGインパクト基準)とはSDGsの取組を「報告と紐づけ」から「意思決定と具体的行動」へ移行させるための組織の意思決定の枠組みです。SDGインパクト基準を意識しながらSDGコンパスのステップ5の「報告とコミュニケーション」を検討する必要があることを学びました。
今回の講義の学びであった「報告とコミュニケーション」に活かして参ります。
・グループワーク
SDGコンパス、SDGインパクト基準などのツールをどのように活用するかを検討しました。
実際の中小企業へのSDGs取組を意識し、SDGコンパスのステップ1〜5の手順洗い出しやスケジュールへの反映、また優先課題の決定や目標設定、経営統合も考えながらディスカッションを行いました。
またその他の受講者との意見交換では今後の中小企業診断士としてのSDGs支援専門家の活動をどのように進めるかを検討しました。
・最後に
全10回の本講座は残り2回となります。来月はいよいよSDGs取組について有名な先進中小企業の経営者からのヒアリングになります。メリットやグッド事例、取組上の困りごとなどの生の意見を拝聴できる非常に楽しみな機会です。学んだことを取引先中小企業へ横展開したく考えております。
以上