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第6期金融支援塾「第3回」受講報告

資金運用表とキャッシュフロー計算書

城南支部 杉本 純一

2024年6月9日、東京都診断士協会所属の企業金融研究会が運営する金融支援塾(吉田勉塾長)の第3回(全6回)を開催しました。今年度(第6期)は、2021年度以来3年振りの開催です。金融支援塾6期は、5名の塾生が金融支援に関するスキル習得を中心に、プレゼン資料の作成やスピーチトレーニングを含めて実践的な知識習得を目指しています。

今回のテーマは、資金運用表の見方と活用です。第1回(4月29日)財務諸表の見方(実質ベースへの修正)と実質P /L・B /Sの作成、第2回(5月18日)月次資金繰り表の見方と作成に続き、金融支援のツールを学びました。
まず、資金運用表の特徴を、資金繰り表やキャッシュフロー計算書との違いから把握します。次に、資金運用表の構造を理解します。すなわち、期中に発生したキャッシュフロー(CF)と、期中の資産・負債・資本の増減を明らかにし、事業の資金の流れを分析することです。特に長期運転資金と短期運転資金に分けて、その増減要因(実績)を把握し、分析対象となる会社の年間の資金の流れを理解することが大きな目的です。概念を理解した上で、演習として実際の会社の事例を用いて、資金運用表を各塾生が作成し、年間の資金の流れを把握することを試みます。個人的には、資金運用表の作成は初めての機会で、数字の作り込みそのものに苦戦しましたが、何とか完成し資金の流れを把握するところまで辿り着くことができました。

講義の最後に、課題として与えられていたキャッシュフロー(CF)計算書の作成とCF分析について、塾生がそれぞれの分析結果を発表しました。塾生によってCF項目に微妙な違いがあるなど、学びの多い機会となりました。
当金融支援塾は、これまで毎年塾生5名程度の少人数で開催しています。今年度も塾生は5名で、和気藹々とした雰囲気の中で、個別指導的な要素が強いと思います。そのため、塾生の金融に関する知識や経験のレベルに関わらず、各自が学ぶことの多い場です。異なる業種、独立診断士/企業内などの様々なバックグランドを持つ5人の塾生がお互いに学び合い、所属支部も三多摩、城東、城南、中央と分かれているため、支部を跨いだ貴重な情報交換の場となっています。更に、体調不良などにより出席できなかった場合は、当日の資料の共有はもちろん、スケジュールが合えば塾長による補講も検討されるなど、万全のフォローアップ体制となっています。当塾での活動外ではありますが、実務従事ポイントの取得機会も追加的に複数検討されるなど、診断士活動を実践できる貴重な機会になっています。

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