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社会貢献事業 脱炭素経営に関するセミナー開催報告

城東支部 冨永 雄大

 城東支部社会貢献事業推進部の気候変動経営チームでは、同支部地域ビジネス開発室と共同で、2024年12月9日(月) および14日(土)にて、中小企業の経営者や脱炭素経営に関心のある方を対象に、『これから始める脱炭素経営 ~脱炭素経営で強みをつくり、新たなビジネスチャンスへ~』というタイトルでオンラインセミナーを実施しました。両日あわせて40名程度の方にご参加いただきました。

セミナー前半は、気候変動経営チームの冨永雄大診断士から、脱炭素経営が必要となっている国際的な背景や日本政府の取り組みの潮流などを説明。続いてGHG(温室効果ガス)の多排出事業者である大企業を中心に脱炭素に関する戦略策定や実行が進んでいる中で、その取引先やサプライチェーンに属する中小企業も大企業の要請を受け脱炭素経営に取り組まなければならないという近年の動きについて説明しました。
また、国際的な排出量の算定・報告基準である「GHGプロトコル」で定義されているScope1, 2, 3の概念について、実例を交えながら説明し、中小企業がScope1,2の算定に取り組む必要性があること。そして、そのようなGHG算定・削減を含む脱炭素経営について先進的な取り組みを実施することが、中小企業側にとって自社の競争優位性をもたらし、新たなビジネスチャンスに繋がるという内容を説明しました。

セミナー後半は、気候変動経営チームの嶋内英郎診断士から、まずは脱炭素経営に取り組むことで得られるブランディングやコスト削減、資金調達などのメリットを説明しました。続いて、具体的な取り組みの進め方として、
①脱炭素経営に向けた情報をまず知り、自社の脱炭素に関する方針を検討すること。
②自社のGHG排出量を算定し、削減対象となるターゲットを決めること。
③削減計画を策定し、実行すること。
以上の「知る」「測る」「減らす」の3つのステップがあることを示しました。さらに、各ステップの内容を深掘り、特にGHG削減対策の三本柱として、省エネ・燃料転換・再エネの調達の3点を詳しく説明しました。最後に、印刷業や製造業、卸売業など様々な中小企業が取り組んでいる脱炭素経営の先進的な事例をご紹介するとともに、その中で気候変動経営チームの診断士が実際に中小企業向けに行った支援事例についても詳しく紹介しました。

ご参加いただいた方からは、「脱炭素経営の必要性や具体的なステップについて理解が深まった」といった声を多くいただき、セミナー登壇者としても大変嬉しく感じております。気候変動が甚大な風水害や耐え難い猛暑をもたらす昨今において、中小企業が脱炭素経営に積極的に取り組むことで、温暖化の緩和に貢献するとともに、「自社の競争優位性の向上」や「新たなビジネスチャンスに繋がる」というのが我々からお伝えしたい一番のメッセージです。我々、城東支部社会貢献事業推進部気候変動経営チームでは、引き続きこのような情報共有の機会を増やし、地域の脱炭素経営に向けた取り組みの加速に寄与してまいります。

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