第21期城南コンサル塾 第7回講義開催

城南支部 中里 浩幸
2025年11月15日(土)、第21期城南コンサル塾の第7回講義が開催されました。会場となった東京ウィメンズプラザの近くではマーケットが開かれ、秋晴れの空の下、実りの秋を感じる旬の農産物が並んでいました。
第21期も後半に入り、城南コンサル塾での学びを自らの実りにつなげていけるよう、気持ちを引き締めて会場に向かいました。
■事業承継支援の実務(基礎)
午前の最初は、魚路講師による「事業承継支援の実務(基礎)」です。大廃業時代といわれる現状における事業承継の課題や、中小企業診断士に期待される役割、支援の進め方について体系的に学びました。
講義では、事業承継のキーワードとして①気づき、②覚悟、③対話 が示され、事業承継の5ステップ(①気づき → ②見える化 → ③磨き上げ → ④事業承継計画書作成 → ⑤実行)などについて、実例を交えてご説明いただきました。
また、「診断士として最も重要なことは経営者に対して“気づき”を与えること」であると示されました。演習では、この点を踏まえて会話の進め方を検討し、支援の現場でのアプローチを具体的にイメージする機会となりました。

魚路講師
■事業承継支援の実務(応用)
午前中の2つ目の講義は、金子講師による「事業承継支援の実務(応用)」です。法律改正、後継者育成の重要性の高まり、親族内承継の減少など、事業承継を取り巻く環境の変化について解説いただきました。
続いて、事業承継支援のポイントや必要なスキルなどについて、事例を交えながら分かりやすくご説明いただきました。
講義を通じて、事業承継支援には株式・相続・法律などの幅広い知識に加え、社長を中心とした関係者とのコミュニケーション力や心情面への配慮など、多岐にわたるスキルが求められることを理解しました。

金子講師
■セミナーの技法とプレゼンテーション②
午後の最初の講義は、米山会員による「セミナー技法とプレゼンテーション②」です。模擬講演で作成しているレッスンプラン・レジュメ・スライドの位置づけと役割、「見やすい・伝わる・印象に残る」スライドの作り方、ツールを活かした効果的な伝え方についてご説明いただきました。
「スライドは“魅せる”もの」という説明は新鮮で、感情に訴え、記憶に残り、楽しさを演出するスライドづくりの重要性を改めて認識しました。効果的な伝達を実現するためのツール活用について、多くの示唆を得ることができました。

■模擬講演⑤
塾生による模擬講演に先立ち、義盛会員よりチラシ作成に関する講義がありました。今回は任意提出でしたが、受講生が作成したチラシについて個別に講評をいただきました。次回に向けてはAIDA(注目→興味→欲求→行動)の流れを意識したチラシの作成が宿題となりました。
模擬講演は今回で5回目となり、相互評価(愛のプレゼント)の評価項目が応用レベルを含めた全15項目へと拡大されました。講演を重ね、企画内容やレッスンプランの完成度、スライドの見やすさ、プレゼンでの話し方など、塾生全体のレベルアップを実感しました。私自身も、さらに努力を重ねていかなければならないと気持ちを新たにしました。
■中小企業支援のトピックス
最後に、東京協会の宇野副会長より中小企業支援に関するトピックスとして、診断業務へのAI活用に関する議論をご紹介いただきました。
第21期城南コンサル塾も残すところあと4回となりました。引き続き、第一線でご活躍されている先輩方からの学びを深め、塾生同士で相互に啓発し合いながら、各プログラムに一つひとつ丁寧に取り組んでまいります。