城南プログラム・リアル『経営者インタビューの基礎技術』受講報告

城南支部 金城 篤子
2026年6月19日(金)、城南プログラム「経営者インタビューの基礎知識・技術」(南部労政会館)に参加しましたので、概要をご報告いたします。今回は対面での開催となり、支援機関の専門家派遣で中小企業を訪問した際、限られた時間の中で経営者から効果的に話を引き出すためのインタビュー手法について、実践的に学びました。
講師は、クロスワンコンサルティング株式会社 代表取締役の宇野俊郎会員です。数多くの企業支援の現場で培われた経験をもとに、中小企業を訪問した際に短時間で信頼関係を築き、経営者から本音や必要な情報を引き出すためのインタビュー手法について、具体例を交えながらご講義いただきました。
講義は以下の4つのテーマで構成され、120分にわたり進められました。
• インタビューとは
• インタビューは「聞き方」×「聞くこと」
• 事業理解のためのインタビュー技術
• 課題設定のためのインタビュー技術
専門家派遣では、事前に企業の情報が十分に分からないまま訪問することも少なくありません。そのような状況を想定し、限られた時間の中で事業の全体像を把握し、経営者との信頼関係を築きながら、本質的な課題を整理していくためのインタビュー手法について学びました。
特に印象に残ったのは、コンサルティングの質は最初のインタビューで大きく左右されるということです。まずはインタビューを通じて事業全体を理解し、その上で課題を設定することが、その後の支援の方向性を決定づけます。また、「インタビュー」と「ヒアリング」の違いについても学びました。ヒアリングが一方的に情報を収集することに対し、インタビューは経営者との対話を通じて理解を深める双方向のコミュニケーションであるという考え方が印象的でした。
さらに、「傾聴7割、改善策3割」という言葉が強く心に残りました。支援者が話すのではなく、「経営者の話を聞きたい」という姿勢でインタビューに臨むことで、経営者は普段以上に多くのことを話してくださいました。一方で、話をそのまま受け入れるのではなく、客観的な視点を持ちながら事実を整理し、本質的な課題を見極めることの重要性も学びました。
講義で学んだ内容は、その後の専門家派遣ですぐに実践しました。これまでは本題から入ることが多かったのですが、現在はインタビューの前に「本日は御社のことを理解したいと思っています」「限られた時間ですがよろしくお願いいたします」と、目的や時間の使い方を最初にお伝えしてから始めるようにしています。
この一言を添えるだけで、経営者の方も安心して話してくださり、会話の雰囲気が和らいだように感じました。また、「御社のことを理解したい」という姿勢を最初に示すことで、一方的な質問ではなく、対話を通じて事業への理解を深めることができました。
AIの活用が進む時代だからこそ、経営者との対話を通じて信頼関係を築き、本音を引き出す力や伴走支援の価値は、これまで以上に重要になると感じています。限られた時間の中で経営者の本音を引き出し、課題を整理した上で改善策を提案することは容易ではありませんが、今回の学びを今後の専門家派遣や経営支援の現場で実践し、さらにスキルアップしていきたいと思います。
