【中央支部】能力開発基礎セミナー「中小企業支援にセールステックツールは使えるか?」開催報告

中央支部 土肥 周太郎
2026年5月26日(火)に開催した中央支部 能力開発推進部セミナーは、「中小企業支援にセールステックツールは使えるか?」をテーマとして、井上裕太氏(中小企業診断士、ソフトブレーン株式会社 執行役員 事業開発室長)にご登壇いただきました。今回はZoomでのオンライン開催のみでしたが参加者は137名を数え、関心の高さが伺える盛況ぶりとなりました。

井上氏は、ソフトウェアの営業活動を実践する中で「営業にもコンサルティングスキルが必要」との考えに至り、2010年に中小企業診断士を取得されています。第一線でセールステックツールを企画・提案されてきた豊富なご経験に、中小企業診断士としての視点も交え、ほかでは聞くことができない貴重な知見をご提供いただきました。
【序盤:中小企業における営業の現状と課題】
中小企業の営業現場における現状や、営業の仕組み化の必要性、それを阻害する障壁についてお話しいただきました。中小企業ではCRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援)ツールの導入がまだ十分には進んでおらず、紙や口頭での業務を中心としたアナログな状況が続いている企業が91%を占めるという実態が示されました。人材不足や残業規制の中、売上を高めるためには「生産性の向上」が大きな課題であり、「営業の仕組み化」や「DX推進」の重要性が増しているとのことです。
【中盤:ツールの実演とマネジメントの要諦】
CRMやSFAといった基本的な用語解説から、営業のDX化により可能となるマネジメントのポイントについて、実際のツール画面を用いながら丁寧に説明いただきました。営業は単に数字(結果)だけを管理するのではなく、案件のステータスや受注・失注の要因分析、さらには営業担当者の日々の行動までマネジメントすることが成功の鍵であることを学びました。営業経験の有無を問わず、その奥深さを実感できる内容でした。
【終盤:導入のステップと診断士の役割】
セールステックツール導入で成果を出すための重要ポイントやステップ、そして中小企業診断士がどのように貢献できるかについて解説をいただきました。実際の導入事例における取り組み内容や成果に加え、支援現場でそのまま使える具体的な提案トーク例までご紹介いただき、非常に密度の濃い内容となりました。その後、活発な質疑応答を経てセミナーは終了しました。

本セミナーは大変洗練された構成になっており、営業活動にテックツールを導入することのメリットが非常にクリアに理解できる時間となりました。今後の支援活動において、営業面からのアプローチや助言の幅を広げられた方も多いのではないでしょうか。
オンライン開催のため懇親会はありませんでしたが、最後は参加者全員で画面越しに万歳三唱を行い、一体感に包まれたまま有意義なセミナーを締めくくりました。