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「江戸風鈴作り」参加報告

江戸の手仕事を手軽に体験~ガラス吹き&絵付け

城南支部 福井 洋子

残暑厳しい2026年8月23日(日)、城南支部会員部主催の体験イベント「江戸風鈴作り」に参加しました。会場は台東区・佐竹商店街にある「篠原まるよし風鈴」さん。都営大江戸線「新御徒町」駅から歩いてすぐ、商店街の一角に工房と店舗があります。
私は東京都中小企業振興公社の「東京手仕事」プロジェクトに商品開発アドバイザーとして関わり、伝統工芸の職人さんとデザイナーさんをマッチングして、海外も視野に入れた新商品開発のお手伝いをしています。東京には42品目の指定伝統工芸品があり、多くの職人さんが活躍しています。その関係で江戸硝子・江戸切子の事業者さんとのご縁もあり、ガラスを吹く様子を間近で見る機会がありました。「いつか自分でもやってみたい」と密かに思っていたところに、今回の企画。手仕事が好きな娘も誘い、親子で参加してきました。
体験は「ガラス吹き」と「絵付け」の二本立てです。まずはガラス吹き。熱して柔らかくなったガラスを、竿の先から息を吹き込んで膨らませます。見ていると簡単そうですが、息の強さで形が変わり、思うようにはいきません。ガラスは見る間に固まっていくので、ためらっている暇もありません。職人さんの手ほどきを受けながら、何とか風鈴の形になりました。江戸風鈴は型を使わない宙吹きなので、同じ形は一つとしてできません。鳴り口をあえてギザギザのまま残すのが、あの涼やかな音の秘密だそうです。
続いて絵付け。江戸風鈴は、ガラスの内側から絵を描くのが特徴です。外側に描くより色がはげにくく、ガラス越しに絵がやわらかく見えます。水彩絵の具と筆に小学校の図工の授業が思い出されました。「自由に描いてください」と言われて、いざ筆を持つとどうしようかと迷ってしまい、見本を眺めながら何とか仕上げました。細い口から筆を入れて内側に描くのは、思った以上に神経を使います。必死に集中しすぎたのか、終わった後は心地よい疲労感が残りました。ふと周りを見渡すと、参加者それぞれの個性が光る風鈴達。同じ工程を踏んでも、形や絵柄も様々な風鈴になるところが面白かったです。娘の風鈴と並べてみると、手先が器用な娘は丁寧なタッチの金魚や花の絵柄、私は大きな花火の絵柄(描いているうちにどんどん大きくなってしまいました)で「大胆だねえ」と言われましたが、自分で作った風鈴には愛着が湧くものです。
今回の企画には、伝統工芸のものづくり体験を通じて日本の伝統文化への理解を深めるとともに、小規模店舗の運営実態に触れて中小企業の経営環境への理解を促す、というねらいがありました。実際に手を動かしてみると、伝統工芸の技の奥深さと、それを支える小さな工房の経営を身近に感じることができます。国内外から東京を訪れる方にぜひ勧めたい、そう思える体験でした。持ち帰った風鈴は今、自宅の窓辺に飾り見るたびに楽しかった思い出がよみがえってきます。体験の後の懇親会はあいにく参加ができなかったのですが、盛り上がったことと想像します。
企画・運営いただいた会員部の皆様、ご指導いただいた篠原まるよし風鈴の皆様、ありがとうございました。

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