第19期城南コンサル塾 実務実習に参加して
城南支部 望月 信宏
城南コンサル塾第19期の塾生6名で、岩崎彰吾指導員、上野洋一郎副指導員のもと、実務実習に参加しました。実習先は、横浜市に本社を構える長距離輸送を中心とした中規模の物流運送会社です。物流業界は、実習中に、トラックドライバーの2024年4月以降の「時間外労働960時間上限規制」に対応した、「物流革新緊急パッケージ」が閣議決定されるなど、大きな変革期を迎えている業界です。7月30日の事前打合せ後、全6回の実習がスタートしました。
実習は、全般的にスムーズに進めることができました。その大きな要因は、9月7日のインタビューより1カ月以上前に事前情報をいただき、十分準備期間が確保できたことにあり、このような工程を組んでいただいた指導員に感謝しております。各メンバーで、担当を分担し、事前調査とインタビュー項目の整理を行い、インタビューにのぞみました。3時間という十分な時間をいただき、社長のコンパクトで的確なご回答をいただいたことにより、私たちは時間内で希望する情報を確認することができたと思っていました。しかし、インタビュー後の振り返り会では、指導員からは、「インタビューのやりとりで、もう少し深堀をしてもよかったのでは」とのご指摘をいただき、時間ギリギリまでのやりとりが必要であったと反省しました。
メンバー全員で、外部環境分析、内部環境分析、SWOT分析を行い、クロスSWOT分析については、「機会×強み」、「機会×弱み」を中心に議論を重ねました。分析手法や分析結果の表現方法は、メンバーの独自色が出て、私にとっては、今後の報告書作成に大変参考になりました。報告書の締めとなる今後の方針については、具体的な取組みを短期、中長期に分けて提案しました。「短期の取組みは、すぐ取組める具体的な提案をするように」とのご指導をいただきました。各自でリハーサルを十分行い、11月9日の社長報告会にのぞみました。
社長は報告書各所にメモを書き込み、付箋を貼りながら、私達の報告を熱心に聴いてくださり、「参考にします」とお答えくださいました。社長はインタビューから報告会までの2ケ月の間でもアクティブに様々な事業検討を進め、インタビューの時とは会社の状況がかなり変わっていました。めまぐるしく変化する物流業界で会社経営されている社長の厳しさを感じました。私たちの提案が、今後一つでも社長のお役に立てればと思っております。
報告会後の振り返り会では、岩崎指導員からは、「物流業界のコンサル実績として、胸を張ってください。コンサルは、数字につながることが大事。課題の優先付け、仕組み作りを行い、実行・伴走できるように頑張ってください」とのお言葉をいただきました。メンバーからは、「仮説・検証を体感できた」「グループワークが楽しかった」「短期間だったが、業界に詳しくなった」「生々しいデータの分析ができ、リアルな経営を感じられた」とのコメントがありました。本実習では、社長、岩崎指導員、上野副指導員に大変お世話になり、メンバーとは、是非これをご縁に長い付き合いをさせていただければと思っています。