若者の起業・チャレンジを地域ぐるみで応援するプログラムの構築支援

城北支部　土屋　俊博

少子化による働き手の減少、低水準な賃金形態のもとでの急激な物価上昇、デジタル化・AI化の進展などにともない、特に社会経験の浅い若者の労働環境は過去に比べて厳しくなっています。そんななか、地域において若者の起業やチャレンジを支援する取り組みが生まれています。本事業では、診断士のスキルを活用して若者の創業・起業支援や新規プロジェクトの立ちあげや運営を後押しするプログラムの創出を目指し、それを全国に展開するモデルとして形式知化していきます。
事業目的は、①若者による起業・チャレンジを支援し、具体的なビジネスプランの磨きあげや新たな取り組みを行動に移す若者を一人でも多く生み出し、世の中への価値提供を実現すること、また、②起業や新規プロジェクト創出のプロセスを体感するなかで多様なキャリアを知り、実際の職業選択に活かす（必ずしも全員が起業をするわけではなく、様々な道があることを理解してもらう）こと、です。その支援の過程を通じて、中小企業診断士という専門家の存在を若者や地域に知ってもらい、専門的支援の価値を体感していただくことを期待します。特に、学校において行うキャリア教育の状況を知り、学校外の専門家としてアントレプレナー教育をサポートするにあたっての副教材化にも繋げることを目指します。
具体的には、子育て世代の移住が進み、子どもが激増している地域である千葉県流山市において、若者を支援する活動をバックアップし、若者に対する①創業・起業や新プロジェクト創出ノウハウ集の作成および、②起業・創業の実例セミナーの2点を行います。これらを通じて、地方自治体や公共団体向けの活動支援パッケージを創出していきます。

① 創業・起業や新プロジェクト創出ノウハウ集については、構成を作成し、β版を作成しました。今後公的サポート研究会のメンバーのノウハウを活用しブラッシュアップしていきます。
また、プロのイラストレーターの方にイラストを作成いただき、初めての方に手に取っていただきやすいようデザイン面を向上し、年度内に公開します。

② 起業・創業の実例の講義とワークショップについては、以下３件を実施しました。
第1回：7月23日（日）15:00-17:00＠流山おおたかの森センター「新たなコトの始め方」
第2回：9月30日（土）15:00-16:30＠流山市民活動推進センター
講師：益子 智佳 氏（中小企業診断士）「どうする？どうやる？起業のいろは」
第3回：10月28日（土）14:30-16:00＠流山市民活動推進センター
講師：金島 加代子 氏（中小企業診断士）「実体験から学ぶ『わたし起点の新事業企画』」

これらの活動をもとに、今後地域向けの活動支援パッケージを創出していきます。具体的な活動状況は、流山市の市民団体である「流山Make our City(MoC)事業実行委員会」のWebサイトで公開していきます。https://note.com/ny_moc/

流山でのワークショップ