城西支部「独立志向診断士向けベーシックセミナー」開催報告
「シニア独立して早3年。いまだに試行錯誤中ですがそこそこ自由にやってます」
城西支部
松永 弥子
毎年年始に実施しています「独立志向診断士向けベーシックセミナー」を今年は3月3日(金)の夜にリアル開催し、17名に参加いただきました。今回は「シニア独立して早3年。いまだに試行錯誤中ですがそこそこ自由にやってます」と題して、安田嘉秀会員が講師を務めました。講義内容はコロナ禍が始まった2020年3月に独立して以降実際に取り組んできた仕事内容や独立前の準備としてやったこと、最近取り組み始めたことなど多岐にわたりました。
まずは専門家派遣や経営相談員勤務などの具体的な仕事の説明や仕事に取り組んできて感じたことや考えたことを赤裸々に話していただき、これから独立する方にとって独立後の仕事内容や働き方を考える良い機会になったのではないかと思います。例えば、「忙しい時はなぜか仕事が重なる。流れに身を任せて受けた仕事を断らずにいたらなんだか忙しいという状態になった」という経験から「最初の1年は仕事を断らずなんでもやってみることが大事だが、ある程度経験を積んだら仕事の時給・効率を考えて取捨選択することも重要である」という意見は実態に基づいた重みのある考えだと感じました。
他にも新しい気づきが得られる意見・考え方を多数披露していただきました。独立前の準備としては「独立することを決めたら周囲に独立することを宣言することが大事」とのこと。早めに周囲に宣言することで仕事の声がかかることがあるそうです。また、独立診断士の働き方として、「仕事とプライベートを分ける考え方はもう古いのではないか、今後は仕事を趣味と同列にとらえて仕事とプライベートを一体化し、ストレスを適正に管理していくことが必要だと思う。これからは「タイパ」(タイムパフォーマンス)より「ストパ」(ストレスパフォーマンス)との考えは独立・企業内にかかわらず働き方を考えるうえでの新しい気づきとなりました。
そして、独立して3年が経ち最近は独自の仕事獲得力強化の必要性を強く感じるようになったとのこと。そのため、現在は商品(専門分野)をブラッシュアップし、看板メニューの開発に取り組んでいるそうです。コンサルタントは星の数ほどいるので、どの分野も対応できますというよりは特定の分野に特化して尖った方が顧客に探してもらいやすいという考えはこれから独立しようという方にとって独立後の自分の売り方を考えるうえで大いにヒントになると思いました。
セミナー後のアンケートで、参加者の方からは「独立した直後の仕事の取り方、働き方」「独立を決めたら、周りに宣言すべしとのお言葉」「仕事のとらえ方『定年後は楽しむために働く』との考えに100%同感」「やはり稼げる仕事を獲得するには、自分ならではの尖ったものが必要だということ」がセミナーで一番印象に残ったとの感想を頂けました。
1時間半という短い時間でしたが、独立前の準備から独立直後の仕事内容、独立して3年が経った現在の考えや取り組みを通しで話を聞くことができ、とても有意義な時間となりました。
今後も独立志向の方の学びの場となるような企画をしていきたいと思います。