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「第19回復興まちづくりシンポジウム」実施報告

士業連携の強化と災害復興における中小企業診断士の役割

城南支部 梅澤 尚稔

令和8年7月31日(金)、東京都議会議事堂1階の都民ホールにおいて「第19回復興まちづくりシンポジウム」(主催:災害復興まちづくり支援機構、共催:東京都)が開催されました。一般社団法人東京都中小企業診断士協会は本機構の正会員団体であり、社会貢献事業推進部から部員を派遣し社会貢献活動を積極的に推進しています。今回は本協会が幹事会を務めるにあたり、昨年11月に準備委員会を立ち上げました。本年3月からは共催者の東京都総務局防災部様にもご参加いただいた実行委員会へと発展し、社会貢献事業推進部の災害復興・災害対策支援担当の部員7名が主体となって準備してきました。
「~わたしたちに必要な地震後の行動を考える-発生直後から生活再建まで~」と題した本シンポジウムは、実行委員長である山本 祐一郎会長の開会挨拶でスタートし、会場参加約100名、YouTubeライブ配信112名の合計約212名が参加しました。

第一部では東京大学教授・加藤 孝明氏による「災害への備え、復興への備えを俯瞰する」というテーマで講演をいただきました。特に印象深かった点は以下の3点です。
全体像の俯瞰と事前対策:予防から応急、復旧・復興までの全体像を把握し、瓦礫置き場や仮設住宅用地の不足といった復興の「落とし穴」を平時から想定・除去する重要性。
縦割りシステムの補正:高度化した縦割り・自立分散型防災システムの限界を補う「俯瞰力・コーディネート力・構想力」の必要性。
適切な復興(先取り適応):成熟・斜陽社会においては、単に元に戻す「円滑かつ速やかな復興」ではなく、未来の変化を見据えた時代適応を図る「適切な復興」が問われる点。
全体を俯瞰しながら関係者のコーディネートを行い、それぞれの状況に応じた復興を描くアプローチは、私たち中小企業診断士が日頃行っている経営支援や地域活性化の思考と非常に強く重なると実感しました。

第二部のパネルディスカッションは「災害発生直後から生活再建まで―士業連携による都民への支援を考える」と題して弁護士、社会福祉士、建築士、司法書士、土地家屋調査士、社会保険労務士が、初動期から復興期までの各局面で果たせる役割を語っていただきました。また台風被害を受けた八丈町での士業連携無料相談会の実践報告も行われました。発災直後から復興期に至る各局面において、一士業で完結する課題は皆無であり、士業連携の本質は「専門外の課題を適切な専門家へつなぐこと」と「ワンストップで多角的に相談に応じること」の2点に集約されます。パネリストからは、事業再建やまちづくり、災害関連補助金・助成金の活用相談において「中小企業診断士との連携が不可欠である」との声が繰り返し挙がり、その期待の重さを再認識いたしました。閉会にあたり中林 一樹代表委員は、被災者復興とまちづくり復興を一人ひとりの事情に沿って束ねる「災害ケースマネジメント」の重要性を指摘されました。

今回、幹事会として昨年11月の準備委員会立ち上げから13士業をまとめテーマ設定から当日運営までを議論、連携する過程そのものが連携の実践でした。首都直下地震のみならず各地での地震や豪雨水害など様々な災害が発生しています。本シンポジウムで得た知見と平時からの士業ネットワークを最大限に活かし、被災者・事業者の生活・事業再建に貢献できるよう、今後も中小企業診断士として活動を推進してまいります。

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